2026年03月05日
広島から中国地方を活性化
地域とともに歩む地方創生の形
2023年5月、スターツグループとして中国地方での初めての拠点となる「スターツ広島株式会社」(以下、スターツ広島)を設立しました。土地活用のご提案、不動産管理、賃貸・売買の仲介、高齢者支援・福祉事業などを手掛けるスターツグループの多角的な事業ノウハウを活かし、広島の地域経済発展への貢献と、さまざまなサービスを通じたお客様との永続的なお付き合いを目指しています。今回は、広島での事業展開と地域に根ざした活動の歩みについて、同社の代表を務める谷光に話を聞きました。
目次
ハードルの高い県外企業の参入
谷光がスターツ広島の社長就任の打診を受けたのは、2023年1月のことでした。広島県出身の谷光は内心長年にわたって故郷での事業展開を望んでいた反面、出身者だからこそわかる参入の難しさを感じていたそうです。
谷光──「広島の人々は非常に郷土愛が強いんです。『商売をするなら同じ広島の企業と』と考える経営者の方が多く、県外企業が参入するハードルが高い場所だと理解していました。他都市と比べ広島に拠点を置く大手企業が少ないことも、そのことを物語っています。ただ、考え抜いた末、不安よりも挑戦への意欲が勝り、引き受けることに。少しでも故郷に貢献したいという思いが、私の原動力となりました」
設立にあたり、まずは事務所探しから着手。現地の友人を頼りながら、駅前や中心市街地などの物件を見て回り、理想のオフィスイメージを具体化させていきました。並行して、地元の銀行や不動産会社へのあいさつ回りも精力的に行いました。
紹介がつないだ信頼の輪。既存ビルを活かしたデザイン提案
スターツ広島、ピタットハウス広島中央店が入居する朝日NX広島ビル
2023年5月16日に会社を設立しましたが、広島という土地で事業を継続するには、地域社会に深く溶け込むことが不可欠です。実績のない「新参者」がいかにして信頼を獲得するか。谷光は地域とのつながりを、地道に、かつ丁寧に紡ぎ始めました。
谷光──「まずは、地域のコミュニティにしっかり根を張ることに徹しました。宅建協会への加入はもちろん、地域の集会に積極的に顔を出しました。たとえば、再開発の影響で人通りが駅前へ流れてしまった紙屋町・八丁堀エリアを活性化させる交流会などにも参加させていただき、地域企業との接点を増やしていきました」
こうした地道な活動はやがて、大きな転機へとつながります。お得意先の金融機関様からの紹介をいただき、協同組合 広県繊の本社ビル建設プロジェクトの話が舞い込みました。谷光はおさまりの良い建物を造るのではなく、既存ビルの意匠を活かしたデザイン提案と、ニーズを引き出す徹底的な対話こそが受注の決め手になったと振り返ります。
協同組合 広県繊本社ビル
谷光──「ただビルを建てるのではなく、デザインにおいても明確な差別化を図りたいとの考えから、建て替え前の旧本社ビルの意匠を継承するデザインを盛り込みました。お客様の要望をくみ取っては提案を繰り返す、その徹底した対話の積み重ねが、最終的な受注につながったのだと感じています」
また、谷光と理事長の出身地が隣接していたという「同郷」の縁も、信頼関係を深める一助になったと話します。スターツグループで建設部門を担うスターツCAMの協力のもと、協同組合の本社ビルは2025年9月に無事に竣工しました。
谷光──「このプロジェクトを自分たちの手で完遂できたことは、大きな自信につながりました。また、目に見える実績ができたことで、他の取引先の方々に対しても私たちの提案力やお客様に相対する姿勢を明確に示せるようになりました」
スターツグループと広島のつながりを活かし、新たな活路を開く
こうした目に見える実績を重ねつつ、徐々に地域の不動産会社との信頼関係が深まった2025年12月、満を持して「ピタットハウス広島中央店」をオープンしました。
谷光──「会社設立後にすぐにオープンしなかったのは、地元の不動産会社への敬意があったからです。地域との協力関係が立ち、『機は熟した』と判断したタイミングで出店に踏み切りました」
さらに、広島を語る上で避けて通れないのが、市民の魂とも言える「広島東洋カープ」の存在です。グループ内の連携によって、CARP LEGEND GAME 2025への協賛も実現しました。
谷光──「2025年11月、マツダスタジアムで開催された『CARP LEGEND GAME 2025』は、戦後80年の節目に平和への願いを込めた大舞台となり、多くの地元企業が名を連ねています。ここに広島発祥ではない『スターツ』の名を連ねられたことは、地域の方々に認めていただく一助になったと感じています。テレビ中継の合間にはスターツのCMを放映することができ、取引先の方々からも『CM見たよ、頑張っているね』と声をかけていただく機会が増ました」
定年までの約10年をかけて。中国・四国地方を元気にする“スターツ瀬戸内”への夢
スターツ広島の挑戦は、スターツグループが取り組んでいる“首都圏から全国の主要都市へ”という方向性が背景になっています。
谷光──「現在、スターツグループは、首都圏に多くの拠点が存在しています。今後グループが成長し物件管理戸数を増やしていくのであれば、関東だけでなく地方の管理ニーズも確実にくみ取っていく必要があります。また、今後30年以内に関東で大震災が発生する確率は80%に達するとも予測されています。そのリスク分散の観点からも、地方都市への展開が不可欠だと考えています」
さらに、広島県が抱える「人口の転出超過」という深刻な課題に対しても、スターツとして貢献できることがあると谷光は語ります。
谷光──「広島は他都市に比べて大学の選択肢が限定的で、勤務先も県外企業が中心となる傾向があります。スターツが多様な事業を通じて魅力的な働く場所やプロジェクトを創り出し、地元にとどまって働く若者を増やすことで、この流れを少しでも食い止める一助になりたいと考えています」
谷光が地域とともに見据えるのは、広島を起点とした中国・四国地方全体の活性化です。
谷光──「私はこれから定年までの約10年間、広島に骨を埋める覚悟です。広島をはじめとする中国・四国地方は、人口減少や高齢化により、地域の活気が失われつつあると感じています。現在、香川県にはスターツピタットハウスの直営店『ピタットハウス高松瓦町店』がありますが、さらにスターツの建設、不動産、ホテルといった多彩なコンテンツを投入し、それぞれの地域が抱える課題を解決するお手伝いをしたい。広島を起点に香川や愛媛へもネットワークを広げ、『スターツ瀬戸内』として中国・四国地方全体を元気にする。私が掲げる大きな目標です」
- 営業時間
- 9:00~18:00(土・日・祝日)
- URL
- https://www.starts.co.jp/hiroshima/