レポート
第45回全日本実業団女子駅伝 ~クイーンズ駅伝 in 宮城~
11月23日(日)に宮城県にて、「第45回全日本実業団女子駅伝競走大会~クイーンズ駅伝 in 宮城~」が開催されました。実業団の駅伝女子日本一を目指し、シード8チームに加え、10月の予選会(プリンセス駅伝)を勝ち抜いた上位16チームを合わせた全24チームが出場。
プリンセス駅伝を2位で突破したスターツ陸上競技部は、9年連続、16回目の出場となり、松島~仙台の6区間42.195㎞を駆け抜けました。(天候:晴れ、気温13.0度、湿度50%=スタート時)
レース序盤で出遅れてしまったものの、3区以降で追い上げをみせ、2時間17分27秒で総合12位でフィニッシュ。目標のクイーンズ8(8位入賞=シード権獲得)には届きませんでしたが、チーム一丸となって走り抜きました。たくさんのご支援、ご声援を誠にありがとうございました。
各区間の成績、および監督・出場選手コメントは以下よりご欄ください。
<弘山監督コメント>
チームにとって、2025年度の最大目標であるクイーンズ駅伝が終わりました。クイーンズ8(入賞)という目標を掲げてチームを強化し、準備してきましたが、8位とは46秒差の12位でした。この差を僅かと捉えるのか、大きな差と捉えるのか?ですが、私は僅かだと感じました。少しの差で結果が変わっていくのが駅伝だからです。
スターツは2区終了時点で最下位でした。そこから12位まで順位を押し上げたのは、スターツの底力が上がっている証拠だと思います。最下位で前半を終えると、そのまま下位の順位に沈んでしまうのが、駅伝という競技です。目標には届きませんでしたが、不利な展開に抗って戦った選手たちは、立派だったと思います。
3区以降のパフォーマンスは高かっただろうと思い、3~6区の記録と順位を整理してみました。やはり、3区以降では、スターツは全体5位で走破しています。8位入賞は十分に圏内だったと言えると思います。2区が終わった時点で17位でも入賞に届いていたはずです。
もっと言うと、最下位から追い上げるのと17位から追い上げるのでは、展開と能力発揮度がまったく違ってきます。上位が見える位置にいるとモチベーションが高まり、エネルギーが湧いてくるからです。前半をもっと良い順位で推移できていれば、3区以降のパフォーマンスは、さらに上がったと思います。
それを逆説的に捉えると、とても不利な状況ながら3区以降で順位を上げたことは、スターツの底力と言ってよいでしょう。全コースでスターツの社員の方々の応援があったことも大きな力になったと思います。選手も「応援団の声援が力になった」と話していました。チームスターツで戦えたことが、後半の追い上げに繋がったと思っています。
こう書くと、1区と2区の責任のように思われがちですが、伊澤という大砲(エース)がいるので、「1区と2区次第で6位以上が可能」と戦略ミーティングを重ねてきたことが、大きなプレッシャーになってしまったような気がします。こんなパフォーマンスで終わる選手ではないのですから、選手自身に課せられるタスクが重責となって、体全体にのしかかっていたとしたら、これは監督の責任です。
駅伝は、読めないレース展開で、どう自分をコントロールするかという競技です。心理面に与える影響を配慮できなかったことは、監督として大いに反省しなければなりません。
そうは言っても、上位を狙うには、多くのプレッシャーに打ち勝つ必要があります。そのプレッシャーに負けないためには、走力を高めて、自信をつけるしかありません。やはり、個の能力を高めることができないと、総力戦である駅伝では、どこかで落とし穴が待っています。そんな落とし穴が出現しないように、来年に向けて、課題を抽出して対策を立てていきます。
クイーンズ8が見える位置まできたスターツですから、これからの取り組みは、さらに充実していくはずです。大きな成長を遂げて、来年こそは、社員の皆様と共に歓喜の輪(ロマン)を創ることを目標に、チーム一丸となって頑張っていきたいと思います。
引き続き、応援をよろしくお願い致します。
【1区 西川 真由】
1区(7.0km) 23分00秒 通過23位/区間23位
「応援ありがとうございました。実業団に入り初めて1区を任されました。毎日目標を目に通し、緊張感を楽しみながら当日まで準備を進めていました。ただスタートしてからはうまく集団の流れに乗れず、その後盛り返すこともできず終わってしまいました。
ここまでいい状態に持ってこれていたからこそ不甲斐なかったし、チームに迷惑をかけてしまって本当に申し訳ないです。しっかり反省をしてこれを次に活かすしかないと思います。来年またこの地でクイーンズ8を獲る戦いができるように準備をしたいと思います。」
【2区 幸田 萌】
2区(4.2km) 14分07秒 通過24位/区間22位
「沢山のご声援、本当にありがとうございました。
今回のクイーンズ駅伝では、個人としては区間8位以内という目標を掲げて挑みました。自分の中では最善の準備をして臨むことができたのですが、いざスタートラインに立つと一気に緊張して萎縮してしまい、本来の走りをすることができませんでした。
個人目標からかけ離れた結果となり、この個人の結果が、チーム目標を達成できなかった要因になってしまったと思います。本当に申し訳ない気持ちでいっぱいです。
しかし、今回の経験を必ず今後に活かしていけるよう、競技に対する向き合い方や考え方を改め、次の目標に向かって日々精進していきたいと思います。
今後ともスターツ陸上競技部の応援をよろしくお願いいたします。」
【3区 伊澤 菜々花】
3区(10.6km) 33分34秒 通過14位/区間4位
「クイーンズ駅伝では、多くのご声援ありがとうございました。このクイーンズ駅伝は、とても難しい最後尾からのスタートとなりました。襷を受け取ってから、自分でしっかりとペースを刻んでいくことを考え、走り出しました。この区間は、後半の粘り強さが大事になってくる区間なので、後半にかけてしっかりとペースを上げていくイメージで走っていきましたが、前半上手くリズムが掴めず、区間順位も記録も悔しさの残る結果となってしまいました。
3区には各チームのエースが集います。エースとは、どんな状況であっても流れを一気に変えられる選手だと思っています。今回の私は、エースとしての役割を果たせなかったと、申し訳ない気持ちと悔しさしかありません。
チームとしても個人としても、満足のいく結果ではありませんでしたが、来年、必ずリベンジします。『本当に強いスターツ』を証明します。引き続き、温かい応援よろしくお願いします。」
【4区 ワングイ・エスター・ワンブイ】
4区(3.6km) 11分13秒 通過11位/区間11位
「皆さん、こんにちは。チームとして駅伝に出場できたことに感謝しています。駅伝はみんなの力が必要なレースです。
駅伝に向けて私たちはこれまで全力を注いできましたが、チーム全体として目標としてきた駅伝はこれで一区切りとなりました。次は、私は10000mでの記録更新を目指します。
応援団の皆さま、懇親会を用意してくださった皆さま、そして私たちを支えてくださる皆さま、本当にありがとうございました。」
【5区 三輪 南菜子】
5区(10.0km) 33分40秒 通過13位/区間22位
「たくさんの応援をありがとうございました。きつい場面で本当に力になりました。
プリンセス駅伝では、チームでも個人でも悔しい思いをしたので次こそ晴らすんだ、という気持ちで迎えられたと思います。しかし目標であるクイーンズ8に届かなかったこと、個人でも順位を上げていけず貢献する走りができなかったことが本当に悔しく情け無いです。
主な原因として、レースに向けての準備が足りなかったこと、後半の坂で動きが止まってしまったことが挙げられると思います。準備の面では今回感じた競技への気持ちを今後へ繋げていきます。坂の面では、坂を走っていく事で身に付けていきたいと思います。来年はクイーンズ8に絶対に入れるよう今回の悔しさをバネに成長していきます。」
【6区 對馬 千紘】
6区(6.795km) 21分53秒 総合12位/区間11位
「チーム全体でも、個人としてもいい準備ができていて、久しぶりにわくわくした気持ちでスタートラインに立つことができました。どんな展開でタスキをもらっても、冷静・攻めの走りと決めていました。最低限のアンカーの役割として順位を1つ上げてゴールしましたが、目標としていた8位の背中は全然見えませんでした。駅伝は何があるかわからないし、そう簡単にはいかないものだと思い知らされました。
クイーンズ8はとれませんでしたが、個人の結果として、練習でやってきたことをしっかり出せた手応えはあります。いい練習を積み上げてきたことは無駄にせず個人のレースで力を発揮し、チームに貢献していきます。
スターツ応援団の方々からのたくさんの声援がきつい場面で私の背中を押してくれました。どこのチームにも負けない、大きく、熱い声援の中でスターツを背負って走ることができて誇らしく、本当に幸せでした。支えてくださる方々のために、もっと上を目指して結果で恩返しできるようまた走り続けます。たくさんの応援本当にありがとうございました。」
本大会では、各地から220名を超えるスターツ社員の皆さんが応援に駆け付け、沿道から熱い声援で選手の背中を後押しし、陸上部・応援団と一体となって『チームスターツ』で戦いました!来年こそ歓喜の輪で喜び合えることを目標に、チーム一丸となって頑張っていきます。
たくさんのご支援、応援を誠にありがとうございました。


