2025年10月06日
老後の不安に寄り添いながら、
高齢者のお住まい探しをお手伝い

お客さまと永続的なお付き合いを目指し、さまざまな事業分野を創出してきたスターツ。2009年、高齢者向けの住まいの相談窓口「サードライフ事業」を開設しました。ただ施設を紹介するだけにとどまらず、スターツの総合力を活かしてお客さまのあらゆる悩みに応えるこの事業は、どのようにお客さまの老後の安心を支えているのでしょうか。ピタットハウスネットワーク株式会社サードライフ事業部の金坂主任に聞きました。
目次
介護施設の紹介は総合不動産事業を手掛けるスターツの使命

急速に進む現代日本の高齢化社会において、親や自分自身の「終の住処」をどのように選ぶかは、多くの人にとって切実な悩み。スターツグループが2009年に「サードライフ事業」を立ち上げた背景には、スターツが持つ使命感と先見性がありました。
金坂───「スターツグループには、高齢者向け施設の運営や訪問介護を行うスターツケアサービスという会社があります。当時スターツでは、サービス付き高齢者向け住宅『ライフサポートレジデンスゆらら篠崎』を開業。その際に、今後ますます高齢者の方の住宅需要が増えるだろうと予測しました。施設を探す方が増えるのであれば、その方々の相談に乗り、最適な施設を紹介する専門スタッフも必要だろうという考えから、サードライフ事業が誕生したのです」
しかし、当時はまだ「高齢者向け住宅の紹介業」という存在そのものの認知度が低く、事業内容を理解してもらうまで時間がかかったそうです。
金坂───「立ち上げ当時は、情報の集約化が業界的にもなされておらず、施設を探すとなると、ご自身で直接施設へ赴くか、インターネットで1件1件検索するのが一般的でした。施設ごとに料金、設備のスペック、看護師など専門的なスタッフの配置、持病があられる方の受け入れ体制など、特色はさまざまです。ネットの情報やパンフレットだけでは、希望に沿った施設を見つけるのは難しく、お悩みを抱えるお客さまが多くいらっしゃいました。これらの課題を解決し、ひとりでも多くのお客さまにご希望が叶う施設をご紹介したい。その想いでスターツはサードライフ事業を立ち上げたのですが、本当に地道に信頼を積み上げていくしかなく…。私たちの事業の必要性を理解していただくため、お客さまをご紹介してくださる病院などに訪問を重ねる日々でした」

ニューコースト新浦安3Fにあるサードライフの店舗
しかも、ご高齢の方々が抱える問題は、住まい探しにとどまらず、認知症の進行やご家族との関係性、相続対策など、複数の課題が絡み合います。だからこそ、住まい、金融、介護などグループで培ってきた多岐にわたる情報とノウハウがあり、中立な立場でお客さまをサポートできるサードライフの存在意義が、少しずつ、しかし着実に認められていったのです。
「施設に入る」から「自分らしい暮らしを選ぶ」時代へ
サードライフに寄せられるご相談内容は、この十数年で大きく変化しました。最も大きな変化は、"介護施設"へのイメージ向上です。

金坂───「介護付き有料老人ホームなどをご紹介する際、かつての『養老院』というイメージのためか、『一度入ったら出てこられない場所』といった強い抵抗感をお持ちの方も多くいらっしゃいました。しかし、現在は運営事業者も多種多様な施設を展開するようになり、ホテルのような高級感のある施設も増えました。共用部分にビリヤードやカラオケ、映画鑑賞の設備があったり、お食事を提供する際の食器にまでこだわっていたりします。また、クリニック併設や看護師24時間常駐といった医療・リハビリ面に特化した施設も増え、選択肢も大きく広がり、ネガティブなイメージは払拭されつつあります」
お客さまからのお問い合わせも、インターネット経由だけでなく窓口も多様化しました。病院に勤める医療ソーシャルワーカーやケアマネージャーの方から「退院後の生活がご自宅では難しいため、施設を探している患者さんがいて…」とご紹介いただくことも増えたそうです。
金坂───「ご相談の多くは、ご本人が入院されていてご自身で探しに行けないため、そのご家族から寄せられます。また最近では、50代、60代の方がご自身の将来のために、早めに情報収集を始めるケースも増えてきました。民間で運営する介護付き有料老人ホームの費用は、最低でも月々およそ20万円といった金額感が相場なので、早くから資金計画を立てようという意識が広がっているのを感じます」

全国各地の3,000カ所以上の提携施設から適切な施設をご紹介
ご本人やご家族にとって知識も情報もない中で進める施設選び。サードライフでは、まずじっくりと話を聞く「傾聴」を大切にし、ご本人のお身体の状況やお人柄、これまで歩んできた人生や価値観を考慮しながら、施設に求めることを見極めて、最適な選択をサポートしています。
グループの連携力が「できない」を「できる」に変える
サードライフの最大の強みは、スターツグループの総合力を活かしたきめ細やかなサポートにあります。お客さまが抱える悩みは、施設探しをきっかけに、不動産売却、相続、資産運用などさまざまな悩みへと繋がっていきます。それらをワンストップで解決できるのが、他の紹介会社にはないスターツならではの強みです。

金坂───「ご相談で最も多いのは、施設の入居資金を捻出するためのご自宅の売却です。また、認知症になると不動産の売却が難しくなるため、事前にスターツ証券と連携して家族信託などのご提案をすることもあります」
金坂───「以前、介護が必要のお客さまから『もう一度旅行に行きたい』というご相談がありました。本来、そういった方の旅行プランを組むことは非常にハードルが高いことです。しかし、スターツグループの旅行代理店・スターツツーリストと連携することで、ご本人と息子さん、さらにヘルパーさん2名での国内旅行を企画。車椅子での移動や介護タクシーの手配など、決して簡単ではありませんでしたが、『諦めてた旅行に行くことが出来た』と大変喜んでいただけました。息子さんからも『最後の親孝行ができた』というお言葉をいただき、私たちにとっても印象深いお客さまとなっています」
こうしたお客さまへのより良いご提案は、日頃から提携施設やグループ各社と密なコミュニケーションを取り、関係性を築いているからこそ実現できることです。長くサービスを続け、地道な活動を続けてきたことが、現在のサードライフを支えています。
目指すのは業界の発展と、すべての人の「安心な老後」
私たちがご紹介する施設は、お客さまにとって人生の最後の住まい、「終の住処」になる可能性があります。その重い責任を、サードライフのスタッフは常に心に刻んでいます。

金坂───「私たちが大切にしているのは、『もし自分の両親を入れるとしたら、ここを安心して紹介できるか』という視点です。単なる物件紹介と考えず、自分ごととして捉えなければ、自信を持ってお客さまにご紹介することはできません。時にはプロの目線から、お客さまのご希望とは違う提案をすることもありますが、メリットとデメリットをきちんとお伝えし、最善の選択をしていただくことが私たちの使命だと考えています」
サードライフの事業は、スターツの総合不動産ショップ「ピタットハウス」フランチャイズ加盟店にも広がりを見せています。
金坂───「現在、サードライフ事業を行う加盟店が7社あります。スターツの考え方を深く理解し、同じ志で取り組んでいただける加盟店を少しずつ増やしていきたいです。私たちが培ってきたノウハウや成功事例を共有することで、業界全体のサービス品質を底上げし、より多くの高齢者の方とそのご家族の安心を支えていくことが、私たちの今後の目標です」
「老後」という人生のステージを、漠然とした不安を抱えるのではなく、自分らしい暮らしを前向きに選択できる社会を目指し、サードライフの挑戦はこれからも続きます。
- 営業時間
- 9:00~18:00(水・定休)
- URL
- https://www.3rdlife.jp/
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