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転勤・海外赴任で持ち家はどうする?後悔しないための選択基準
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転勤・海外赴任で持ち家はどうする?後悔しないための選択基準
転勤で持ち家をどうするかは、赴任期間や家族事情、住宅ローン、海外赴任時の非居住者対応を踏まえて選ぶ必要があります。単身赴任・賃貸・売却・空き家の特徴に加え、住宅ローン控除や源泉徴収、委任状などの注意点を解説します。
転勤や海外赴任が決まると、次に頭を悩ませるのが、持ち家に住み続けるのか、貸すのか、売るのか、それとも空き家にするのかという問題です。とくに海外赴任の場合は、税法上「非居住者」となるため、国内転勤とは異なる視点も必要です。
本記事では、海外赴任にともなう非居住者の扱いも含めて、判断基準をわかりやすく解説します。
Q1. 転勤・海外赴任が決まったら、持ち家はどうするべき?
転勤や海外赴任が決まった際の持ち家の扱いは、単身赴任・賃貸・売却・空き家の4択が基本です。転勤期間・家族のライフプラン・住宅ローンの状況に加え、海外赴任の場合は「非居住者」となることによる税務・手続き面の違いも判断材料になります。
持ち家対応における4つの基本選択肢
転勤時の持ち家対応は「単身赴任」「賃貸に出す」「売却する」「空き家にする」の4択が基本です。国内転勤であれば、転勤期間の見通し・家族の事情・住宅ローンの残債状況が主な判断軸になります。
海外赴任にともなう非居住者の注意点
海外赴任の場合は、これに加えて、出国によって税法上「非居住者」となる点が判断に大きく影響します。目安として、海外に1年以上滞在する予定で赴任する場合は、原則として非居住者と推定されます。
非居住者になると、住宅ローン控除の適用可否や賃貸収入がある場合の源泉徴収義務、売却時に必要な委任状・署名証明の有無などが変わります。事前に金融機関や税理士などへ確認することが重要です。
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出典:国税庁「No.2875 居住者と非居住者の区分」
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/gensen/2875.htm
Q2. 単身赴任を選ぶメリット・デメリットは?
単身赴任を選ぶと、家族の生活環境を守れますが、住居費・生活費の二重負担が続く点に注意が必要です。
単身赴任で家族の生活環境を維持するメリット
単身赴任の最大のメリットは、家族が今の持ち家に住み続けられる点です。子どもの転校や配偶者の仕事、地域とのつながりを維持しやすくなります。とくに受験期や部活動の時期にある子どもがいる家庭では、この安定感は大きな価値を持ちます。
二重生活によるコストと生活面の負担
一方、赴任先の家賃と持ち家の維持費という二重の支出が発生する点は見落とせません。海外赴任の場合は、慣れない環境での家事や健康管理をひとりで担ったり、一時帰国の交通費がかさんだりする負担も加わります。
なお、家族が住み続けている場合は、本人が非居住者となっても住宅ローン控除を継続できることがあります。ただし対象となるのは、平成28年4月1日以後に取得した住宅で、かつその年に給与所得や国内不動産所得など総合課税の対象となる国内源泉所得がある場合に限られます。
国内の課税所得がなくなる年は控除を受けられないため、赴任前に勤務先や税理士へ確認しておくと安心です。
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出典:国税庁「No.1234 転勤と住宅借入金等特別控除等」
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/1234.htm
Q3. 持ち家を賃貸に出すメリット・デメリットは?
持ち家を賃貸に出すと、家賃収入でローン返済を補えますが、住宅ローン控除の対象外となるほか、金融機関への事前相談も必要です。
家賃収入の活用と賃貸に出す際の注意点
賃貸に出す最大のメリットは、家賃収入を住宅ローンの返済や維持費に充てられることです。金融機関に無断で賃貸に出すと契約違反となる場合があるため、住宅ローンの返済中は必ず事前に相談しましょう。
なお、賃貸に出している間は住宅ローン控除の適用対象外となります。将来戻る予定があるなら、契約期間をあらかじめ区切れる定期借家契約を選んでおくと安心です。
また、賃貸には空室リスクがともないます。入居者が決まらない期間は家賃収入が途絶えるほか、設備故障の修繕費や退去時の原状回復費用、管理会社への手数料も貸主の負担です。家賃収入がそのまま手元に残るわけではない点は押さえておきましょう。
海外赴任で賃貸に出す際の源泉徴収と税務手続き
海外赴任中に自宅を貸す場合、貸主は非居住者となります。借主が法人の場合や、個人でも事業用に借りる場合は、借主が家賃から20.42%(所得税および復興特別所得税)を源泉徴収し、税務署に納付します。
一方、個人が自己または親族の居住用に借りる場合は、源泉徴収は不要です。いずれの場合も貸主は日本で確定申告を行う必要があるため、出国前に納税管理人を選任しておくと、税務手続きを進めやすくなります。
また、契約や管理を海外から行うのは難しく、管理会社への委託が必要になるケースが多くあります。賃貸に出す際の管理や、海外からの各種手続きについて相談したい場合、スターツコーポレーション株式会社では、国内外の相談窓口を通じて一貫してご相談いただけます。ただし、物件の所在地や条件によっては対応できない場合もあるため、事前に確認しておくと安心です。
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出典:国税庁「No.2884 非居住者等に対する源泉徴収・源泉徴収の税率」
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/gensen/2884.htm -
出典:国税庁「No.2880 非居住者等に不動産の賃借料を支払ったとき
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/gensen/2880.htm
Q4. 持ち家を売却するメリット・デメリットは?
持ち家を売却すると、住宅ローンや維持費などの負担を整理できますが、オーバーローンの場合は自己資金の持ち出しが必要になるほか、仲介手数料や譲渡所得税などの諸費用もかかります。
維持費の解消とオーバーローンへの対処
売却すれば、住宅ローンの返済・固定資産税・修繕費・空き家管理の負担をすべて整理できます。海外赴任が長期化・恒久化しそうな場合は、帰任後に住む予定がない住宅を売却し、維持管理の負担をなくせる点もメリットです。オーバーローンの場合は、差額を自己資金で補う必要があり、仲介手数料・登記費用・譲渡所得税などの諸費用も発生します。
海外赴任で売却する際の委任状と署名証明の準備
海外赴任中に本人が帰国して手続きに立ち会うことが難しい場合は、家族や代理人への委任状を用いた手続きが基本です。また、印鑑証明書を取得できないケースが多く、代わりに在外公館が発行する署名証明を使って手続きを進めるのが一般的です。
署名証明は、海外に在留する日本人が日本での手続きにおいて、印鑑証明書の代わりに使用するものです。国際郵送も必要になるため、準備期間は長めに見込んでおきましょう。
Q5. 持ち家を空き家のままにするメリット・デメリットは?
持ち家を空き家のままにすると、帰任後すぐに自宅へ戻れる反面、収入がないまま維持費や管理の手間が発生し続けます。
帰任後スムーズにもとの生活へ戻れる
空き家にする最大のメリットは、転勤や海外赴任が終わればすぐに自分の家に戻れることです。家具や生活用品を置いたままにできるため、荷造りや一時的な保管の手間もかかりません。売却や賃貸契約の手続きも不要なため、短期の転勤で戻ることが確実な場合には選択肢になります。
発生し続ける維持費と建物の劣化リスク
ただし、家賃収入がないにもかかわらず、固定資産税・火災保険・修繕費・管理費は発生し続けます。長期間無人のままにすると、換気や通水が行われないことで建物の劣化が早まるリスクもあるため、定期的なメンテナンスと防犯対策が欠かせません。
また、本人・家族ともに居住していない期間は、住宅ローン控除の対象外となります。ただし、出国前に「転任の命令等により居住しないこととなる旨の届出書」を提出しておけば、帰任して再び居住した際に残りの控除期間について適用を受けられます。
空き家管理サービスを利用する場合は、別途費用が発生します。
まとめ
転勤や海外赴任時の持ち家は、単身赴任・賃貸・売却・空き家の4つの選択肢から、赴任期間や家族の事情、住宅ローンの状況に合わせて選ぶことが大切です。
海外赴任の場合は、出国によって税法上「非居住者」となるため、住宅ローン控除の適用可否や源泉徴収、委任状・署名証明の準備など、国内転勤にはない手続きも必要になります。
また、海外赴任前には持ち家の対応だけでなく、銀行口座や各種契約の見直し、予防接種、行政手続きなど、準備すべき事項が数多くあります。実際にシンガポールへ赴任した駐在員が、赴任前に行った手続きや準備について紹介したコラムもぜひ参考にしてください。
海外赴任、住まいの前に来る事務手続きの壁|シンガポール赴任者のリアル
※非居住者の判定基準、住宅ローン控除、源泉徴収税率、売却時の諸費用などの制度内容は2026年7月時点のものです。手続きの際は金融機関や税務署などで最新情報をご確認ください。
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