ごあいさつ

 株主の皆様には、日頃より格別のご支援とご高配を賜り厚く御礼申し上げます。

 ここに、当社第51期の報告書をお届けするにあたりご挨拶申し上げます。

 当連結会計年度における国内経済は、新型コロナウイルス感染症に伴う行動制限の緩和により経済活動の正常化が進む一方、ウクライナ情勢の長期化に伴う原材料価格の高騰や円安進行による輸入価格の上昇、世界的な金融引き締め等、先行きは依然として不透明な状況が続いております。

 こうした中、当社企業グループでは、土地有効活用、不動産仲介・管理を中心とするストック型収益積層ビジネスを軸に、「総合生活文化企業」として地域に根差し、皆様の暮らしに末永くお役に立てるサービス・商品をワンストップで提供するとともに、グループの各事業の連携強化を図りながら、景気に左右されない安定収益基盤づくりに努めてまいりました。

 国内では、安定収益基盤となる不動産管理物件数が2023年3月末現在、住宅876,231戸、駐車場164,146台、ビル・施設管理2,585件と着実に増加。総合不動産店舗「ピタットハウス」は全国648店舗、高齢者支援・保育施設は121事業所を運営しております。また、2022年11月に「スターツ沖縄」を、2023年5月に「スターツ広島」を新たに設立いたしました。

 一方、海外では世界21ヶ国・34都市(国と地域を含む)において、不動産仲介・コンサルティングを軸としながら、レンタルオフィス・サービスアパートメント・ホテルの運営など、各国のニーズに合わせたサービスを提供してまいりました。

 当連結会計年度の業績は、建設事業におきまして概ね予定通り工事が進捗し、賃貸仲介事業及び不動産管理事業は、管理物件数増加に伴う仲介手数料、管理手数料の増加、売買仲介事業も堅調に推移しました。また分譲事業では新築マンション「アルファグランデ成田八番街」の完成引渡し、「スターツプロシード投資法人」へ賃貸住宅の譲渡を行いました。さらに、出版事業におきまして『鬼の花嫁』シリーズを始め、書籍や電子コミック等の販売が好調に推移した他、ホテル・レジャー事業でも、新型コロナウイルス感染症の行動制限緩和に伴い、各施設の需要も徐々に回復してまいりました結果、売上高2,338億71百万円、営業利益280億95百万円、経常利益300億2百万円となり、親会社株主に帰属する当期純利益は202億18百万円と増収増益となりました。

 今後におきましても、新しい価値観が生まれ行動様式も変わる中、引き続き安定収益基盤の拡大を図る一方、将来を見据えた新しい商品やサービスの提供にも取り組みながら、持続的な成長及び事業展開を目指してまいります。

 そして、創業以来変わることのない『人が、心が、すべて。』の理念のもと、感謝の気持ちを忘れることなく、これまで通りヒューマニズムに富んだ人財育成とグループガバナンスを徹底させた組織づくりに努め、地域・社会とともに一歩一歩、永続的に発展できる企業体を志向してまいります。

 株主の皆様には今後とも、より一層のご支援を賜りますようお願い申し上げます。

2023年6月
代表取締役会長 村石久二
代表取締役社長 磯﨑一雄