ごあいさつ

 株主の皆様には、日頃より格別のご支援とご高配を賜り厚く御礼申し上げます。

 ここに、当社第53期の報告書をお届けするにあたりご挨拶申し上げます。

 当連結会計年度における国内経済は、原材料・エネルギー価格の高騰による物価上昇や地政学的なリスクの高まりにより、依然として不透明な状況が続くものの、雇用・所得環境の改善、インバウンド需要の拡大などにより総じて緩やかな回復傾向で推移いたしました。

 こうした中、当社グループでは、首都圏及び国内主要都市におきまして、不動産活用における建設から不動産賃貸及び売買の仲介、不動産管理までワンストップのサービスを提供するとともに、関連する各事業間での連携を図りながら、安定的かつ持続的な成長及び事業展開を目指してまいりました。

 2025年3月末現在、当社グループの安定収益基盤となる不動産管理物件数は、住宅981,901戸、駐車場173,276台、ビル・施設管理件数2,673件と着実に増加。不動産営業店舗「ピタットハウス」は全国631店舗、高齢者支援・保育施設は126事業所を運営しております。

 海外拠点におきましては、世界21カ国、33都市(国と地域を含む)において、海外進出を図る日本企業のオフィスや駐在員の社宅の仲介、工場等の売買仲介、レンタルオフィス・レンタルファクトリー・サービスアパートメント・ホテルの運営など、各国のニーズに合わせたサービスを提供してまいりました。

 当連結会計年度の業績は、建設事業における建設資材価格の高騰及び労務費上昇の影響を受けながらも、賃貸仲介事業、売買仲介事業及び不動産管理事業におきまして、管理物件数の増加に伴う仲介手数料、管理手数料収入が堅調に推移。出版事業におきましては映画「あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。」のロングヒットを始め、書籍や電子書籍の販売も順調に推移し、「オズのプレミアム予約」においてもレストラン利用を中心に利用者数が増加いたしました。ホテル・レジャー事業におきましても旅行需要が好調に推移した他、金融・コンサルティング事業において住宅ローンの取り扱い件数が堅調に推移し、不動産信託報酬も増加しました結果、売上高は2,329億78百万円、営業利益は326億22百万円、経常利益は334億4百万円となり、親会社株主に帰属する当期純利益は242億74百万円となりました。

 今後におきましても、創業以来変わることのない『人が、心が、すべて。』の理念のもと、感謝の気持ちを忘れることなく、引き続きヒューマニズムに富んだ人財育成とグループガバナンスを徹底させた組織づくりに努め、地域・社会とともに一歩一歩、永続的に発展できる企業体を志向してまいります。

 株主の皆様には今後とも、より一層のご支援を賜りますようお願い申し上げます。

2025年6月
代表取締役社長 村石 豊隆