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  • 本当に安心できる住まいを目指して。免震技術が日本に必要な理由

2026年02月05日

本当に安心できる住まいを目指して。
免震技術が日本に必要な理由

建築・土地活用
本当に安心できる住まいを目指して。免震技術が日本に必要な理由

地震大国と呼ばれる日本では、建物の安全性を高めるさまざまな技術が日々進化しています。その中で「免震」という技術の本当の価値やメリットをご存じでしょうか? 高層マンションや公共施設など、特別な建物だけに採用されていると思われがちな免震技術ですが、実は私たちの暮らしにとても身近で、もし大きな地震が起きた時に発揮される効果を理解すれば、一般的な住宅にも十分合理的な選択肢なのです。今回は、スターツCAM株式会社の取締役であり、スターツ免制震構造研究所の責任者を務める中西に、スターツがこだわり続ける免震技術の真髄と、そこに込められた想いを聞きました。

目次

  • 1. 揺れに「耐える」のではなく「伝えない」。免震が選ばれる理由
  • 2. 「高床免震」など、お客様の声から生まれた独自の技術
  • 3. 阪神・淡路大震災の光景が、免震技術の開発の原点
  • 4. 一部の特別な建物だけでなく、ごく普通の暮らしにこそ安全を

揺れに「耐える」のではなく「伝えない」。免震が選ばれる理由

日本で暮らす私たちにとって、建物の地震対策は逃れることができないテーマです。よく耳にする「耐震」や「制震」、そして「免震」というそれぞれの建築構造。中西はこの3つの違いについて、車の乗り心地を例に挙げて解説しました。

揺れに「耐える」のではなく「伝えない」。免震が選ばれる理由
 
免震・制震・耐震構造

耐震構造は建築基準法で定められた最低限の基準であり、大地震が来ても倒壊しない強度を求めるもの。制震構造は揺れをブレーキのように抑えますが、地面と繋がっている以上、1階部分に激しい揺れを受けることはもちろん、上層階は大きく振られてしまいます。対して免震構造は、震度6強の地震であっても、建物に伝わる揺れは震度4程度にまで軽減されます。揺れを耐えるのではなく、そもそも伝えないというのが免震構造なのです。



中西――「構造的な性能でいうと、一般的な耐震構造と免震構造の違いは、車で例えるなら大衆車と高級車くらいの差があります。それぞれが悪路を走った際に振動の伝わり方が全く違うように、免震は地面と建物を切り離すことで、激しい揺れを建物に伝えない構造なのです。これほど性能が違う免震構造ですが、一般的には建築コストが高いとされ、2025年12月現在、国内での採用実績は約6,000棟にとどまっているのが現状です。しかしスターツでは、免震を普及させるためには価格を抑えることも重要だと考え、低コストで実現できる可能性を探り続けてきました。長年にわたる技術開発により、免震化するために通常は総建築費の2割以上が相場のところ、スターツは技術開発により1割程度の上乗せで免震化が実現可能になりました。その建物に住まう人の命と財産を守るためのコストとして、この『1割』をどう捉えるか。免震のことを正しく理解していただければ、これほど費用対効果の高い選択肢はないと確信しています」


「高床免震」など、お客様の声から生まれた独自の技術

スターツの免震技術が持つ最大の特徴は、徹底した「お客様目線」から生まれたバリエーションの豊かさにあります。一般的に免震構造といえば建物の基礎部分に装置を入れる免震装置を設置する「基礎免震」が主流ですが、スターツはお客様のご要望に応える形で、さまざまな技術を開発してきました。その一つが、建築コストの大幅な低減を実現した「高床免震」です。

「高床免震」など、お客様の声から生まれた独自の技術

画像内青い部分が免震装置。通常は地面を深く掘って、そこに免震装置を組み込む必要がありますが、例えば「高床免震」であれば深く掘る代わりに一階の床を上げて装置を入れています。

中西――「免震装置を設置するために基礎を深く掘る作業には大きなコストがかかります。お客様から『基礎免震以外に方法はないのか』というお声をいただき、1階の床レベルを上げてその下に装置を入れる高床免震を開発しました。この工法であれば地面を深く掘る必要がなく、工期も短縮でき、コストを抑えられます。そして、床が高くなることで水害対策にもなり、さらに1階にお住まいの方のプライバシーも守られるという副産物も生み出しました」

技術ありきで開発するのではなく、お客様の「コストを抑えたい」「工期を短くしたい」という切実なニーズが先にあり、それを解決するために技術が生まれます。スターツの技術は、すべてこうしたお客様との対話の中から誕生しました。

中西――「一般的に新しい技術開発では、たくさんのアイデアを出しても実現するのは10個に1個くらいです。どんなに素晴らしい技術でも、現場のニーズと合致しなければ普及しません。一生懸命開発したのに、結局誰にも使われないまま終わってしまうのが、技術者として一番悲しいことなんです。しかし、スターツの場合、お客様からいただく『こういうものが欲しい』というオーダーが開発のスタート地点。ゴールが明確だからこそ、実用化までのスピードが圧倒的に速いのです」

阪神・淡路大震災の光景が、免震技術の開発の原点

阪神・淡路大震災の光景が、免震技術の開発の原点①

スターツが免震技術の開発に着手したのは、1995年の阪神・淡路大震災がきっかけでした。当時、現地を視察した社員が目の当たりにしたのは、倒壊こそ免れたものの、壁に入った亀裂や傾きにより、住み続けることが困難になった多くの建物の姿でした。

中西――「現行の建築基準法においては『倒壊しなかった』建物は構造として問題がなかったと言えてしまいます。しかし、オーナー様やお住まいの方にとっては、そこからが苦難の始まりとなります。建物を直すために莫大な修繕費がかかり、その間は入居者様に退去いただかなければならず、家賃収入も途絶える。新築当時に立てた事業計画が一瞬にして崩れてしまうのです」

大地震の後も事業を継続し、入居者様の生活を守るためには、ただ「倒れない」だけでは不十分です。「住み続けられる」建物が必要だと痛感したことから、スターツの免震技術への挑戦が始まりました。

阪神・淡路大震災の光景が、免震技術の開発の原点②

中西――「大地震で建物が損傷した場合、修復費用は建築費の約1割~2割かかると言われています。最初に免震のために投資する『1割』は、将来のリスクを回避するための合理的な保険のようなもの。私たちは、大きな地震が起こると現地調査に行くのですが、多くのビルでは棚が倒れたり商品が散乱するなどして休業を余儀なくされた店舗が多かった中、免震ビルに入っていたテナントは、商品ひとつ落ちることなく、翌日から通常通り営業を再開できたそうです。テナントさんがすぐに事業を再開できることは、オーナー様にとっても家賃収入が途絶えないという大きな安心につながります。長期的な事業の安定を考えれば、免震こそが最適解だと私たちは考えています」

一部の特別な建物だけでなく、ごく普通の暮らしにこそ安全を

一部の特別な建物だけでなく、ごく普通の暮らしにこそ安全を

現在、スターツは設計と施工を一貫しておこなう免震建築において国内有数の実績数を誇ります。中西は、免震を「特別な建物」のための技術ではなく、ごく普通のビルやマンションにこそ普及させるべきだと考えます。

中西――「首相官邸や病院など、大地震が起きたとしても国の中枢機能や人の命を守らなければならない施設が免震であることは必須です。しかし、日本の人口の99%以上は、一般的なマンションや住宅に住み、ビルで働き、生活しています。『一般の人々』が過ごす場所を安全にすることこそが、私たちの使命だと思っています」

起震車(地震体験車)

家族を守り、資産を守るために、正しい情報を知った上で免震か否かを選択してもらうこと。そのためにスターツは、免震技術の効果を体感できる起震車(地震体験車)による体験会や現場見学会など、地道なPR活動を続けています。

一部の特別な建物だけでなく、ごく普通の暮らしにこそ安全を

中西――「先日、テレビ番組で当社の免震技術を取り上げていただいた際、ご家族と視聴した多くの社員が『あなたはこんなに大切な仕事をしていたんだね』と言われたそうです。技術の大切さが家族に伝わり、それが社員の誇りになる。働く意義を再認識させてくれる機会にもなりました。免震を広めることは、お客様のためであり、日本のためであり、そして私たち自身にも返ってくることなのです」

スターツロゴ

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営業時間
9:00~18:00(水曜・日曜定休)
URL
https://www.starts-cam.co.jp/
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