2025年8月29日

流山のまちに文化の花が開く、
こだわりの音響を備えた多目的ホール

子育て世代に注目されている千葉県流山市。その中心地である流山おおたかの森駅を挟んで逆側、北口の落ち着いたエリアに「スターツおおたかの森ホール」はあります。駅直結という抜群の利便性と、コンサートホールとしての本格的な音響設備を兼ね備えた多目的ホールです。このホールの運営を担うスターツは、この地でどのような文化を育み、地域コミュニティに貢献しているのでしょうか。施設の管理・運営を担うスターツファシリティーサービス所属の大関に、その舞台裏と事業を通じた流山の未来への想いを聞きました。

1. 本格的な音響設備と多様な顔を持つスターツおおたかの森ホール
2. 世界的な音楽家を招く本格的なコンサートから、お子様向けまで
3. 文化活動を支える確かな管理運営と地域への広がり
4. 地域の未来を奏でる文化拠点として

本格的な音響設備と多様な顔を持つ
スターツおおたかの森ホール

2005年のつくばエクスプレス開通をきっかけに大きく発展を遂げた流山おおたかの森に、美しく、深い音色が響き渡りこだまする「スターツおおたかの森ホール」が2018年に完成しました。日常の中にクラシックをはじめとする音楽の感動を織りなし、この街に暮らす人々の生活と心を豊かに彩る複合文化施設です。

「その名前の通り、スターツはネーミングライツパートナー、そして指定管理者として流山市より選定いただき、ホールの管理・運営に携わっています。またホールがある区画一帯はスターツホテル開発が運営する『ホテルルミエールグランデ流山おおたかの森』、スターツデベロップメントが分譲する『QUWON流山おおたかの森』があり、公共施設棟、ホテル棟、住居棟の3棟で『North Square 63』としてスターツグループが整備した事業になります」——事業の全体像を語るのは、スターツファシリティーサービスの大関。さまざまな事業を通じて地域の暮らしを彩るスターツグループの開発事業であり、この開発プロジェクトは2019年に公益社団法人日本不動産学会業績賞における「国土交通大臣賞」を受賞しました。

手前がスターツおおたかの森ホール、奥にQUWON流山おおたかの森、右側にホテルルミエールグランデ流山おおたかの森

大関───「スターツおおたかの森ホールは、ホールとしての機能以外にも市民窓口センターや観光情報センター、図書ピックアップセンター、会議室などの機能も備えた、まさに地域の拠点となる施設です。もともと、私はスターツがPPP/PFI事業として関わる「プラッツ習志野」で公共施設の運営・管理の経験をしていたこともあり、こちらの業務を担当することになりました。私自身、新しいことに挑戦するのが好きなのでワクワクする異動でした」

駅直結というアクセスの良さもあり、利用者からも「明るくてきれい」「利用しやすい」と高く評価されているというスターツおおたかの森ホール。このホールのこだわりは、その音響設計に詰まっています。

大関───「このホールはクラシック音楽に特化した設計がされており、生の音を聴くことに重きを置いています。一般的な劇場のように幕を吊る構造は採用せず、音をいかに美しく響かせるかにこだわって作られているんです。音楽施設設計の専門家が携わり、細部にわたるまで徹底的に音を追求しました」

天井の高さは舞台先端で10.5m。ホール全体が音で満ち、余裕のある響きを生み出します。ホール空間の音の響きを表す残響時間は舞台幕の有無で変化する可変式。演目によって最適な響きが異なるため、室内楽からピアノ独奏、講演・演劇など、それぞれ調整できる環境を整えています。

大関───「観客の皆さんからは『音の粒がキラキラしている』といった感想をいただくこともあり、誇らしい思いです。また、ホールをはじめ、併設のリハーサル室、スタジオ、会議室などの貸し出しも行っており、市民のサークル活動から企業のセミナーまで、多目的にご利用いただいています」

世界的な音楽家を招く
本格的なコンサートから、お子様向けまで

スターツおおたかの森ホールでは、年間を通じてさまざまな主催公演が開催されています。その中でも、ひときわ注目を集めるのが「NAGAREYAMA 国際室内楽音楽祭」です。

大関───「流山市には、世界各国から注目を集めるピアニスト夫妻の、パスカル・ドゥヴァイヨンさんと村田理夏子さんが住まわれており、このお二人を音楽監督に迎えた音楽祭です。海外から著名な演奏家をお招きした、まさに国際的なイベントとなっています。流山で世界レベルの演奏に触れられる機会とあって、多くのお客様に足を運んでいただいています」

2024年の音楽祭は専門誌でも取り上げられ、「流山で世界的な演奏家が奏でる音が聴けるなんて！」と大きな反響を呼びました。クラシック界のレジェンド、舘野泉さんのピアノ・リサイタルなど、音楽に造詣の深い方でも満足できる本格的な公演を行えることもスターツおおたかの森ホールの大きな特徴です。

大関───「しかし、それだけではありません。私たちのミッションは、クラシック愛好家だけでなく、音楽にあまり馴染みのない方にも楽しんでいただくこと。クラシック音楽はハードルが高いと感じる方々にも、どうすれば心から楽しんでいただけるかを日々考えています。特に親子で楽しめる仕掛けには力を入れていて、動物の着ぐるみを着た演奏家が本格的な演奏を披露する『音楽の絵本』シリーズのイベントは毎回満席になるほど好評です」

質の高く、バリエーションに富んだ公演を通じて、音楽を「聴く」楽しさを広めるだけでなく、地域の方々が文化に触れるきっかけを作り出す。それが、ホールの運営を担うスターツの想いです。

文化活動を支える確かな管理運営と地域への広がり

スターツおおたかの森ホールの運営業務は、イベントを開催するだけではありません。施設の維持管理からイベントの企画、地域への発信まで、一気通貫した仕事が、日々の舞台裏で繰り広げられています。

大関───「清掃業者さんや舞台設備の専門業者さんとの連携はもちろんですが、一番は、どうすれば流山の皆さんに最高の文化体験をお届けできるかという点です。音楽系のイベント会社と連携し、公演内容や収支見込みまで詳細にプランを立て、ひとつのイベントを形にしていきます。重要なのは、クラシック中心というホールの特性を活かしつつ、新興住宅地である流山にお住まいのファミリー層や、上質なものを好む方々のニーズを丁寧に汲み取ること。流山市内にはスターツグループが管理する住宅や、運営する保育園などもあるので、グループの多岐に渡る事業展開を活かし、各担当者から地域の声を取り寄せて、意見を参考にしています」

もうひとつ力を入れているのがホールの外にも音楽を届ける活動です。

大関───「ホールでお客様が来るのを待っているだけでなく、音楽を『聴いてもらいに行く』ことも大事にしています。昨年はイトーヨーカドー流山店さん、今年は流山市に新しくオープンした白みりんミュージアムさんに演奏家を派遣し、ミニコンサートを開催。より多くの市民の皆様に音楽に触れる機会を創出し、地域の文化的な厚みを増していきたいという狙いです」

そうした活動と並行して、施設管理にも抜かりはありません。音楽ホールならではの専門性が求められるため、専門業者さんの手を借りながら、常に最良の環境を整えています。ピアノの調律から、座席や舞台設備の点検、吊り物の安全確認まで、利用者の安心を最優先に、細心の注意を払っています。また、ホールを貸し出す際のプログラムの進行や避難誘導に関する打ち合わせも欠かせません」

大関───「スモークや花火などの特殊な演出は安全上の理由で一部お断りしていますが、例えばダンスイベントであれば、専用のマットを敷くなど、ホールで実現したいことに合わせて柔軟に対応しています。スターツおおたかの森ホールは、場所を貸し出すだけでなく、使われる方が思い描くイベントを最大限にサポートするパートナーでありたいと考えているので、可能な限り多様なニーズに応えていきたいと思っています」

地域の未来を奏でる文化拠点として

開業から6年、スターツおおたかの森ホールは流山市の文化発信の中心地を目指してきました。駅南側の商業的な賑わいとは異なるアプローチで、地域住民の生活の質を高める独自の価値を提供しています。

大関───「流山市はファミリーのまちというイメージが強いですが、私たちはこのホールを通じて、『文化のまち』としての新たな側面を築いていきたいと考えています。喧騒を離れて、静かに心落ち着かせ、音楽に触れ合う機会を提供できる施設でありたいですね。そして、市民の皆さんが『音楽といえば、スターツおおたかの森ホールだよね』と当たり前のように思っていただけるような存在になっていきたいです。この場所が、市民の皆さんの日常に彩りを加え、心の豊かさを育む場となることを願っています。また、質の高いコンテンツを提供し続け、スターツおおたかの森ホールが全国のクラシックファンの聖地となることを目指しています」

そのためにも、スターツグループ全体での連携を取り、ホールの運営を後押ししていくことも欠かせません。先述した同エリアの施設との連携による地域ニーズの把握に加え、隣接する「ホテルルミエールグランデ流山おおたかの森」のレストラン「LIGHT UP cafe＆dining」と連携したコンサート開催時のドリンクサービスの提供など、ご利用者の皆さまの一日をよりよいものにすべく施策を行っています。

大関───「今年は、新しい演奏会の提案として『新しい才能シリーズ』を始めます。これから活躍するであろう若い音楽家たちを発掘し、リサイタルを企画。彼らが羽ばたくための舞台を提供します。また、音楽以外のジャンルにも挑戦しており、今後は演劇や子ども向けの落語会なども計画しています。地域の多様な文化ニーズに応え、誰もが気軽に文化と芸術に触れられる機会を創出していきたい。スターツおおたかの森ホールは、これからも地域を豊かにする架け橋として、地域とともに成長し続けていきます。」

＞＞「NAGAREYAMA 国際室内楽音楽祭2025の詳細はこちら
https://starts-otakanomorihall.com/news/nicmf2025/

＞＞スターツおおたかの森ホールのSNSはこちら
https://www.instagram.com/startsotakanomorihall/

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https://kin.ee/wavihyU

スターツおおたかの森ホール