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セールアンドリースバックとは?メリット・注意点を解説


セールアンドリースバックとは?メリット・注意点を解説

セールアンドリースバックとは、所有する不動産や設備を売却した後も、賃借してそのまま使い続けられる資金調達の方法です。個人の老後資金の確保から法人の財務改善、さらに海外に不動産を持つ方や海外拠点を持つ日系企業の資産活用まで、幅広く検討されています。
この記事では、セールアンドリースバックの仕組みやメリット、注意点、契約までの流れに加え、海外不動産を保有している場合に確認したいポイントもわかりやすく解説します。

セールアンドリースバックとは?

セールアンドリースバックとは、所有する不動産や設備などの資産を売却して現金化し、売却先と賃貸借契約を結ぶことで、そのまま利用し続ける取引です。

個人・法人の双方が活用できる資金調達手法

セールアンドリースバックは、一般的に「リースバック」と呼ばれることが多い取引方法です。個人の場合は自宅、法人の場合はオフィスや店舗、工場、社宅、設備などが対象になります。

たとえば、自宅を売却した後も家賃を払いながら、同じ家に住み続けるようなイメージです。所有権は売却先に移りますが、暮らしや事業の場所を変えずに済みます。

アメリカ生まれの歴史と普及の背景

リースバックの歴史は、1930年代のアメリカで誕生した資金調達手法にさかのぼります。当初は、小売業者が店舗や土地を売却した後にリース契約を結び、事業資金を効率的に活用する手段として発展しました。現在では日本でも広く普及し、多様な資金調達の選択肢となっています。

セールアンドリースバックのメリットは?

セールアンドリースバックのメリットは、まとまった資金を確保しながら、現在の住まいや事業拠点を使い続けられる点です。不動産を売却することで、所有者として負担していた固定資産税などの負担も削減できます。

個人:老後資金の確保と住み慣れた家での生活継続

個人がセールアンドリースバックを利用する主なメリットは、自宅を現金化しながら、これまでどおり住み続けられる可能性があることです。自宅を売却することで、老後資金や生活資金を確保できます。

法人:事業展開の資金確保と固定資産税などのコスト削減

法人の場合は、保有する不動産や設備を売却して事業資金を確保しつつ、工場や店舗、オフィスなどを継続利用できます。移転にともなう影響を抑えながら、資産活用や財務改善を検討できる点もメリットです。

また、不動産の所有者ではなくなるため、固定資産税の支払いや、維持管理にかかるコストと手間を減らせます。法人にとっては、資産をオフバランス化(資産を貸借対照表から外すこと)することで、財務の健全性を高められる点も見逃せません。

海外不動産を持つ日系企業の潮流

近年、海外に工場・倉庫・オフィスなどの拠点を持つ日系企業では、現地不動産の保有方針を見直す動きが広がっています。海外事業の拡大に伴い、現地拠点に投下した資本や固定費が増える一方で、設備更新、サプライチェーン再編、M&A、新規事業投資などに資金を振り向ける必要性も高まっています。

そのため、すべての不動産を保有し続けるのではなく、事業上欠かせない拠点は維持しながら、不動産所有そのものが競争力に直結しない資産については、売却後に賃借して使い続ける選択肢も検討されています。セールアンドリースバックは、海外拠点を維持しながら資金を生み出し、成長投資へ再配分するための不動産戦略の一つといえます。

ただし、海外では国や地域によって賃貸借契約の考え方が異なります。日本と比べて貸主の権利が強い国・地域では、契約満了時の更新拒否、賃料改定、修繕負担、原状回復、オーナー変更時の取り扱いなどが、企業の操業継続に影響する可能性があります。売却価格だけでなく、売却後にどの条件で、どの程度安定して使い続けられるかを確認することが重要です。

セールアンドリースバックの注意点・リスクは?

セールアンドリースバックでは、一般的な売却に比べ、売却価格が低くなる傾向があります。また、売却後は賃料の負担や退去のリスクが生じます。

相場より低い売却価格と毎月の賃料負担

セールアンドリースバックでは、通常の不動産売却に比べて売却価格が低くなる傾向があります。買主が購入後の賃貸運用リスクや将来の転売リスクを見込むためです。

また、売却後は所有者ではなく借主になるため、毎月の賃料やリース料が発生します。長期的に支払いを続けられるか、再契約や買い戻しの条件が明確かを事前に確認しましょう。

定期借家契約による退去リスクと契約確認の重要性

とくに注意したいのが、定期借家契約になります。定期借家契約とは、更新がなく、期間の満了とともに契約が終了する賃貸借契約の一種です。貸主が再契約を拒めば、退去しなければならないケースもあります。

「ずっと住み続けられる」とうたう広告もありますが、実際にどのくらい住み続けられるかは契約内容によって異なるため、慎重に確認しましょう。

宅地建物取引業者への売却では、クーリング・オフ(一定の条件を満たす場合に、契約を無条件で解除できる制度)の対象外となる点にも注意が必要です。

近年は、強引な勧誘や契約後の家賃値上げをめぐるトラブル相談も増えています。固定資産税の負担がなくなる一方で家賃の支払いが生じるため、全体の収支が必ずしもプラスになるとは限りません。税負担の軽減だけに注目せず、総合的なシミュレーションを行うことが大切です。


セールアンドリースバックの流れは?

セールアンドリースバックでは、査定と条件提示を受けた後、売買契約と賃貸借契約を結び、売却代金を受け取ります。

相談から契約・資金受け取りまでの5ステップ

まず、所有する資産の査定を受け、売却価格や毎月の賃料、契約期間、再契約の条件、買い戻し条件などを確認します。

条件を確認した後、売買契約によって所有権を移転し、あわせて賃貸借契約を結びます。これにより、売却後も同じ物件や設備を使い続けることが可能です。契約によっては買い戻しが可能な場合もありますが、価格や期限は個別の条件によって異なります。

流れを整理すると、次の5つのステップになります。自身の資産に置き換えて、順番に確認してみましょう。

  1. 査定・相談:対象資産の価格や利用条件を確認
  2. 条件提示:売却価格、賃料、契約期間などを確認
  3. 契約締結:売買契約と賃貸借契約を締結
  4. 資金受け取り:売却代金を一括で受け取る
  5. 継続利用:賃料を支払いながら同じ資産を使い続ける

契約前にとくに確認しておきたいのは、将来の買い戻し条件や再契約の有無です。契約書に記載された内容を一つひとつ確認しておきましょう。

まとめ

セールアンドリースバックは、資産を現金化しながら同じ場所や設備を使い続けられる取引です。個人は老後資金や生活資金の確保に、法人は事業資金の確保や財務改善につながります。

一方で、一般的な売却より売却価格が低くなりやすく、売却後は賃料の支払いが必要です。契約期間や再契約の有無、買い戻し条件も契約によって異なるため、個人・法人を問わず、価格だけで判断せず、将来の収支や利用計画を含めて検討することが大切です。海外不動産を対象とする場合は、現地の賃貸借契約、貸主との権利関係、税務・会計処理、撤退・再編時のリスクまで確認しておきましょう。


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セールアンドリースバックを含め、保有する不動産や設備をどのように活用すべきかお悩みの方は、まずはお気軽にご相談ください。

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