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借り上げ社宅とは?制度の仕組みから導入のポイントまで解説
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借り上げ社宅とは、企業が民間賃貸物件を契約し、従業員に貸し出す福利厚生制度です。税金や社会保険料の負担を軽減できる場合があり、企業・従業員双方にメリットがあります。本記事では、借り上げ社宅の仕組みや導入時の注意点に加え、海外赴任者向け社宅との違いについても解説します
目次
- Q1: 借り上げ社宅とは?
- Q2: 住宅手当や社有社宅との違いは?
- Q3: 借り上げ社宅の企業側のメリットは?
- Q4: 従業員側のメリットは?
- Q5: 借り上げ社宅を導入するときの注意点は?
- Q6: 海外駐在員向けの借り上げ社宅は国内と何が違う?
- まとめ
Q1: 借り上げ社宅とは?
借り上げ社宅とは、企業が不動産会社や物件オーナーと直接賃貸契約を結び、民間賃貸物件を従業員の住居として提供する福利厚生制度です。
借り上げ社宅の基本的な仕組み
一般的な賃貸契約では個人が借主となりますが、借り上げ社宅では企業が借主となり、従業員へ貸し出します。
企業は毎月家賃をオーナーへ支払い、従業員は社宅使用料として会社へ一定額を支払います。給与天引きで運用されるケースが一般的です。
自分で物件を探したり契約したりする手間を省けるほか、敷金・礼金などの初期費用の負担も軽減されるため、従業員にとって利便性の高い制度です。
転勤者の住居確保や新入社員への住宅支援、人材確保のための福利厚生として多くの企業で活用されています。
Q2: 住宅手当や社有社宅との違いは?
住宅手当は課税対象となりますが、借り上げ社宅は一定の条件を満たすことで非課税扱いとなるケースがあります。また、社有社宅と異なり幅広い物件から選択できる点も特徴です。
借り上げ社宅は非課税扱いになる
住宅手当は給与として支給されるため課税対象となります。一方、借り上げ社宅は一定の要件を満たせば企業負担分が給与課税されず、所得税や社会保険料の負担を軽減できる場合があります。
また、社有社宅は築年数や設備面で制約があることも少なくありませんが、借り上げ社宅であれば一般の賃貸市場から新築・築浅物件を含めて選択できます。
従業員の住環境満足度向上という点でも大きなメリットがあります。
Q3: 借り上げ社宅の企業側のメリットは?
「法人税の節税効果」「採用力強化」「社有社宅の削減」が主なメリットです。
主なメリットは「コスト削減」と「組織強化」
企業の経営上の観点から、借り上げ社宅制度の導入はコスト削減と組織強化の双方に以下のようなメリットをもたらします。
- 住宅手当より税務上有利になる場合がある
- 福利厚生の充実により採用力向上につながる
- 転勤時の住居確保がスムーズになる
- 社有社宅の維持管理コストを削減できる
会社が負担する家賃は、一定の条件を満たせば給与として課税されないため、所得税がかかりません。また、給与を基準に算出される社会保険料の負担も軽減されます。 給与として課税対象となる住宅手当とは異なり、借り上げ社宅は会社側の社会保険料負担を抑えやすくなります。
また、充実した住宅支援は求職者への強いアピールになり、採用競争力が高まります。転勤時の住居探しや契約手続きもサポートしやすく、社員のスムーズな異動を促進できます。
さらに、自社で物件を所有する「社有社宅」の削減にも寄与します。借り上げ社宅であれば、社有社宅と異なり、修繕費や固定資産税といった固定費が発生しません。
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出典:国税庁「No.2597 使用人に社宅や寮などを貸したとき」
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/gensen/2597.htm
Q4: 従業員側のメリットは?
借り上げ社宅の従業員側の主なメリットは「家賃や初期費用(敷金・礼金など)の負担軽減」「所得税・社会保険料の節税効果により、手取り収入が実質的に増えること」です。
「敷金・礼金などの初期費用」と「毎月の住居費を抑える」
従業員の視点における借り上げ社宅のメリットは、月々の固定費削減から将来的な税金対策まで、多方面にわたります。ここでは、金銭的なメリットと税制・社会保険のメリットの2つに分けて解説します。
【金銭的なメリット】
会社が家賃の一部または大部分を負担してくれるため、個人で普通に賃貸契約を結ぶよりも毎月の住居費を大幅に抑えることができます。
さらに、賃貸契約時に大きな負担となる敷金や礼金、仲介手数料といった高額な初期費用も会社側が負担するケースが一般的です。転勤などの際には、引越し費用そのものも福利厚生として会社がカバーしてくれることが多いため、手元の資金を減らすことなく新生活をスタートできます。
【税制・社会保険のメリット】
企業側のメリットでも紹介したように、一定の条件を満たせば会社が負担する家賃は給与として課税されないため、所得税や社会保険料の負担が軽減できます。
これは、現金として給与に上乗せされ、そのまま課税対象となってしまう「住宅手当」との大きな違いです。借り上げ社宅は「現物支給(利益)」という扱いになり、一定の基準を満たせば非課税枠が活用できるため、手取り額を効率的に増やせる非常に有利な仕組みといえます。
Q5: 借り上げ社宅を導入するときの注意点は?
制度を円滑に運用するためには、契約条件の確認とトラブルを防ぐためのルール整備が重要です。
トラブルを防ぐ、社宅管理規程と退職時の注意点
借り上げ社宅制度を円滑に運用するためには、契約内容の詳細な確認と、起こり得るトラブルへの回避策を事前にしっかりと整備しておくことが極めて重要です。
あらかじめ把握しておくべき主な注意点として、まずは会社ごとに設けられている独自の規定が挙げられます。どのような物件でも自由に選べるわけではなく、役職や家族構成に応じた上限家賃の設定や、単身用・家族用といった物件タイプに関する細かなルールに縛られるのが一般的です。
また、あくまで会社の福利厚生であるため、退職時には当然ながらその物件から退去しなければならないという点も従業員側は認識しておく必要があります。
そのため、実際に借り上げ社宅を導入・利用する際には、賃貸借契約書に記載された諸条件や自社の社宅管理規定を十分に確認し、従業員と企業側の双方で不明点や誤解をあらかじめ解消しておきましょう。
制度設計や運用体制の整備も重要
借り上げ社宅制度を導入する際は、物件手配だけでなく、対象者の範囲や家賃補助額、利用期間、退去時のルールなど、制度全体の設計も重要になります。
また、入退去管理や契約更新業務、各種支払い管理などの実務負担が人事・総務部門に集中しやすいため、運用体制の整備も欠かせません。
制度設計から運用までを専門会社へ委託することで、社宅制度の公平性と運営効率の向上につながります。
Q6: 海外駐在員向けの借り上げ社宅は国内と何が違う?
グローバル展開を進める企業では、国内だけでなく海外赴任者向け住居の確保も重要な業務となります。しかし、海外では日本と異なる税制や契約慣行が存在するため、運用方法も変わってきます。
海外では税務メリットよりもリスク管理が重視される
日本では借り上げ社宅制度によって税務上のメリットを得られる場合がありますが、海外では会社負担の住宅費が住宅補助(Housing Allowance)として給与課税される国も少なくありません。
そのため、海外駐在員向けの社宅制度では税務効果よりも、駐在員の安全確保や住環境の標準化、契約リスクの管理といった観点が重視されます。
国や地域によって法人契約の可否が異なる
海外では法人契約が一般的な国もあれば、オーナーや商習慣によって個人契約を求められるケースもあります。
また、契約期間、保証金(デポジット)、更新条件、解約ルール、水道光熱費の扱いなども国ごとに大きく異なります。
海外赴任者向け住宅を手配する際は、各国の不動産事情や契約慣行を理解した現地パートナーとの連携が重要になります。
海外赴任者の住居選定では安全性も重要
海外では家賃や立地だけでなく、セキュリティ体制、医療機関へのアクセス、通勤環境、停電や断水への対応状況なども重要な選定基準になります。
特にインドや東南アジアでは、駐在員向け住宅として選ばれるエリアが限定される場合もあり、企業による住居管理が赴任者の安心につながります。
海外人事の実務では、「税務メリットを得るための社宅」というよりも、「安心して赴任できる住環境を整えるための社宅」という位置づけで運用されることが一般的です。
まとめ
借り上げ社宅制度は、企業にとってはコスト管理や採用力向上、従業員にとっては住居費削減や生活基盤の安定につながる有効な福利厚生制度です。
国内では税務面のメリットも期待できますが、海外赴任者向け社宅では安全管理や契約リスクへの対応がより重要になります。
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国内の借り上げ社宅だけでなく、海外駐在員向け住居の手配にも対応しています。海外では法人契約が可能な国もあれば、オーナーや現地慣習によって個人契約が求められるケースもあり、契約実務は国ごとに異なります。
スターツでは各国の不動産市場や賃貸慣行を熟知した現地スタッフが、物件紹介から契約手続き、入居後のサポートまで一貫して対応します。転勤の多い企業や海外赴任者を抱える企業の人事・総務担当者様の負担軽減につながるパートナーとして、ぜひお気軽にご相談ください。
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