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海外不動産通信:オーストラリア ゴールドコースト不動産の魅力と現在の市況 ―2032年ブリスベンオリンピックがもたらす変化とは―
Asia・Oceania

はじめに
オーストラリアは名目GDP約1.8兆米ドルを誇る世界14位の経済大国であり、一人当たりGDPは約6.6万米ドルと、日本の約3.6万米ドルを大きく上回る豊かな先進国です。
国土面積は日本の約20倍に及ぶ一方、居住可能エリアは沿岸部を中心に限られるため、人口や経済活動、住宅需要は主要都市へ集中する特徴があります。
また、日本とのつながりも深く、オーストラリアには約10.6万人の日本人が居住しており、在留邦人数はアメリカに次いで世界第2位です。美しいビーチや豊かな自然、カンガルー、コアラ、クオッカなど固有の動物も魅力の一つで、日本との時差も1〜2時間程度と少なく、セカンドハウスや長期滞在の候補地としても身近な存在となっています。
目次
1. 資産分散先としてのオーストラリア経済
資金分散としての豪ドル
世界的に資産分散の重要性が意識される中、投資先や保有通貨を複数の国へ分散する動きが広がっています。その中で豪ドルは、米ドルや日本円とは異なる値動きをする通貨として、分散投資の選択肢の一つとされています。2026年には豪ドルが1豪ドル=0.71米ドル前後まで上昇し、2025年平均の0.64米ドル付近から約10%上昇しました。背景には米ドル安に加え、資源価格の高止まりやオーストラリア経済の底堅さがあるとされています。
オーストラリアは鉄鉱石やLNGに加え、金や銅などの天然資源に恵まれた国です。なかでも銅は、AIデータセンターや電力インフラ整備の拡大を背景に需要増加が見込まれており、資源輸出国であるオーストラリア経済を支える要素の一つとなっています。こうした背景から、豪ドル建て資産は日本円や米ドル建て資産と組み合わせる分散投資先として活用されており、オーストラリア不動産もその選択肢の一つとなっています。
出典:日本銀行、FRB(米連邦準備制度理事会)、RBA(オーストラリア準備銀行)等の公式発表資料
2. ゴールドコーストの魅力とポテンシャル
ゴールドコーストについて
オーストラリアの主要都市としては、国内最大の経済都市であるシドニー、文化・教育都市として知られるメルボルン、そして第3の都市と呼ばれるブリスベンなどが挙げられます。ゴールドコーストは、ブリスベンが州都であるクイーンズランド州の南東部に位置しています。
クイーンズランド州は、オーストラリアの中でも人口増加が続く成長州として知られており、州都ブリスベンとゴールドコーストは約80km圏内に位置します。ブリスベン国際空港からゴールドコーストまでは車や鉄道で約1時間前後とアクセスが良好で、生活・観光・ビジネスが一体となった経済圏を形成しています。
ゴールドコーストの魅力
オーストラリアの中でも、ゴールドコーストは年間を通じて温暖な気候に恵まれた有数のリゾート都市です。夏の平均気温は22〜29℃、冬でも11〜21℃前後と過ごしやすく、約57kmにわたる海岸線には美しいビーチが広がっています。また、世界的なサーフィンエリアとしても知られ、Snapper Rocks(スナッパーロックス)、Kirra(キラ)、Burleigh Heads(バーレーヘッズ)など、世界中のサーファーが訪れるスポットが点在しています。
日本人に人気のリゾート地としてはハワイが広く知られていますが、ゴールドコーストも年間1,400万人を超える来訪者を迎える国際的な観光都市です。海岸線に観光エリアが分散していることから、比較的ゆとりのあるリゾート環境を楽しめる点も魅力の一つです。日本との時差も1〜2時間と少ないことから、日本人にとって負担なく滞在しやすいリゾート地の一つとなっています。
近年ではトラム(路面電車)の延伸に加え、ゴールドコーストで初めて開設されたカジノを含む大型リゾート施設など、都市機能の進化も着実に進んでいます。オーストラリアの主要都市を比較すると、国内最大の経済都市であるシドニー、ハイレベルな教育・文化都市のメルボルン、堅実な成長を牽引する第三の都市ブリスベンに対し、ゴールドコーストはリゾートの開放感と住みやすさを両立したゆとりある環境が最大の強みです。
また、他の先進国や主要都市に比べてまだ価格の割安感が残っており、単なる観光地ではなく、ブリスベンと一体の経済圏を形成しながら、人口増加や都市開発、オリンピックに向けたインフラ投資など、中長期的な成長要因を併せ持つ点は、成熟したリゾート市場とは異なるゴールドコーストならではの大きな特徴といえるでしょう。
3. 2032年ブリスベンオリンピックがもたらす影響
2032年ブリスベンオリンピック
2032年ブリスベンオリンピック・パラリンピックの共同開催都市としても注目されています。市内では少なくとも数カ所が競技会場として活用される計画となっており、市内の大型リゾート施設「RACV Royal Pines Resort」はサテライト選手村として利用される予定です。
また、オリンピック開催に向けては日本との連携も進められています。2026年にはクイーンズランド州政府がミズノ株式会社やNTT DATAなどが参画する日豪スポーツ・ヘルスイノベーションプログラム(JASHIE)に参画し、スポーツ、健康、スタジアム運営、テクノロジー分野での協力を推進しています。2032年大会を契機とした長期的な都市発展や産業活性化も見込まれています。
さらに、大会に向けて交通インフラ整備も進行中です。ブリスベンとゴールドコーストを結ぶ鉄道路線の輸送力強化をはじめ、ライトレール(G:link)の延伸や主要道路の整備が進行しており、都市間・市内双方のアクセス向上が期待されています。これらの整備は大会期間中だけでなく、大会後も地域住民や観光客の利便性向上につながる長期的な都市基盤として期待されています。
なお、オリンピックに向けた競技会場や大規模開発の多くはブリスベン周辺に集中しており、ゴールドコースト自体の街の姿がガラリと大きく変わるわけではありません。ゴールドコースト側の主な恩恵は、都市間を結ぶ交通網の利便性向上などが中心となります。
しかし、街の景観や落ち着いたリゾート環境がそのまま守られる一方で、ブリスベン経済圏との一体的な発展や、シドニー・メルボルン等からの継続的な移住トレンドを背景とした底堅い住宅需要は今後も絶えず、中長期的な不動産価格の上昇や都市としての価値向上に影響を与えていくと考えられます。
引用:クイーンズランド州政府 Logan and Gold Coast Faster Rail
https://www.tmr.qld.gov.au/projects/programs/logan-and-gold-coast-faster-rail
過去のオリンピック開催都市における不動産価格推移
オリンピックの開催決定やインフラ整備は、不動産価格を押し上げる大きな原動力となります。歴史的に多くの都市で持続的な価格上昇が記録されてきました。
一方で、歴史を振り返ると、リオデジャネイロ(2016年開催)のように国家的な経済危機や深刻な景気後退が直撃したケースでは、開催前にピークアウトして下落に転じた例もあります。また、ロンドン(2012年開催)のように一時的な金融ショックで落ち込んでも、強固な実需と都市力があれば見事にV字回復を果たすことも証明されています。
※上記のグラフは、過去の主要な夏季オリンピック開催都市(東京・2021年、パリ・2024年、ロンドン・2012年、リオデジャネイロ・2016年)を対象に、各都市の開催年を基準(H0=100)として、その前後10年間(計21年間)の不動産価格インデックスの推移を比較・検証したものです。
4. 人口増加と不動産市況
オーストラリアとゴールドコーストの人口増加
オーストラリアは、先進国の中でも人口増加が続く数少ない国の一つです。2025年末時点の人口は約2,780万人となり、1年間で約41万人増加しました。人口規模は日本の約4分の1ですが、一人当たりGDPは約6.6万米ドルと日本の約3.6万米ドルを上回っており、高い生活水準を維持しています。
オーストラリアの主要都市を見ると、シドニー都市圏の人口は約540万人、メルボルンは約530万人、ブリスベンは約280万人を有しています。ゴールドコーストも約80万人の人口を抱える都市であり、オーストラリア国内でも人口上位の都市の一つです。
なかでもクイーンズランド州は、オーストラリア国内でも高い人口成長率を維持している州の一つです。住宅価格や生活コストが上昇したシドニーやメルボルンから移住する人も多く、州都ブリスベンやゴールドコーストへの人口流入が続いています。クイーンズランド州の人口増加の約80%は海外移民や州間移住によるものとされており、今後も成長が見込まれています。
また、コロナ禍をきっかけにリモートワークが普及したことで、必ずしも大都市中心部に住む必要がなくなりました。その結果、温暖な気候や住環境を求めてクイーンズランド州へ移住する人が増加し、ブリスベンやゴールドコーストへの人口流入が加速しました。特にゴールドコーストは、リゾート環境と都市機能の両方を享受できることから、居住地としての人気も高まっています。
コロナ禍では一時的に国境閉鎖の影響を受けたものの、オーストラリアの人口は長期的な増加基調を維持しました。国境再開後は移民流入が回復し、再び高い人口成長率を示しています。人口増加が続く一方で住宅供給は十分に追いついておらず、こうした人口動態がゴールドコーストの住宅需要や不動産市場を支える要因の一つとなっています。
出典:オーストラリア統計局(National, state and territory population, December 2025)
コロナ前から大きく上昇したゴールドコースト不動産価格
ゴールドコーストの不動産価格は、オーストラリアの主要都市の中でも高い上昇率を記録しています。オーストラリア大手不動産データ会社CoreLogicによると、住宅価格は2020年から2024年にかけて約73%上昇し、シドニー(約29%)、メルボルン(約11%)を大きく上回る伸びを示しました。
物価高やリモートワーク普及によりシドニーやメルボルンからも温暖な気候や住環境を求めてクイーンズランド州へ移住する人が増加し、年間約15,000人規模でゴールドコーストへの人口流入が続いています。さらに、オリンピック開催に向けた都市開発や交通インフラ投資も、将来性への期待を後押ししています。
一方で、価格上昇が続いたことから「今後も同様のペースで上昇するのか」という見方もあります。しかし、ゴールドコーストでは人口増加が継続している一方で住宅供給が十分とは言えず、空室率も低水準で推移しています。2026年時点の空室率は約1.1~1.2%と低水準で推移しており、オーストラリア国内でも住宅需要の強いエリアの一つとなっています。こうした需給環境から、引き続き安定した住宅需要が見込まれる市場の一つと考えられています。
出典:CoreLogic
5. オーストラリア不動産の購入実務と注意点
オーストラリアの外資規制とゴールドコーストのホテルコンドミニアム
オーストラリアでは、永住権を持たない外国人が住宅を購入する場合、原則として新築住宅のみ購入が認められており、FIRB(外国投資審査委員会)への申請が必要です。これは既存住宅市場への影響を抑え、新たな住宅供給を促進することを目的とした制度です。
ゴールドコーストは外国人向けの新築供給が比較的多く、海外投資家にとって購入しやすいエリアの一つです。また、一部のリゾートエリアでは中古物件の購入が可能となり、マリーナやボート係留施設を備えたウォーターフロント住宅など、リゾート地ならではの物件も流通しています。
また、外国人所有の住宅を年間183日以上(約6か月)空室にした場合は、「Vacancy Fee(空室税)」の対象となります。現在のVacancy Feeは購入時に支払うFIRB申請費用の2倍に設定されています。例えば150万豪ドルの物件の場合、空室税は62,600豪ドルとなり、1豪ドル=112円(2026年9月7日時点)で換算すると約700万円に相当します。
そのため、ご自身で利用するご希望がある方は、賃貸運用やホテル運営も視野に入れた物件選びが重要となります。
リゾート地として滞在する人が多いため、利用しない期間をホテル運営会社へ貸し出し、滞在時にはオーナー自身が利用できるホテルコンドミニアムにも人気があります。一般的な賃貸物件と異なり、運用しながら別荘としても利用できるため、「資産保有」と「リゾート利用」を両立できる点が特徴です。
今回は、資産として保有しながら、ご家族やご自身の滞在先としても活用できる魅力的な物件をご紹介いたします。
オーストラリア不動産購入の流れ
オーストラリア不動産の購入手続きは、日本と比較するとシンプルですが、契約時には現地弁護士(Solicitor)によるサポートを利用するのが一般的です。
① 物件選定・購入申込
ご希望条件に合わせて物件をご紹介し、購入希望のお部屋が決まりましたら購入申込書を提出します。
② FIRB申請
外国人が新築住宅を購入する場合、FIRB(豪外国投資審査委員会)への申請を行います。通常は現地弁護士が手続きをサポートします。
③ 売買契約締結
契約書へ署名し、手付金(一般的に購入価格の10%前後)を支払います。
④ 完成・引渡し
建物完成後、残代金を支払い所有権移転手続きを行います。引渡し時には現地弁護士や金融機関と連携して決済を進めます。
⑤ 運用・利用開始
自己利用はもちろん、賃貸運用やホテルプログラムを活用することで資産運用も可能です。
主な購入諸経費
オーストラリア不動産購入時には、以下のような費用が発生します。
- FIRB申請費用
- 現地弁護士費用
- 登記関連費用
- 契約印紙税(Stamp Duty)
- 管理費・修繕積立金(引渡し後)
※州によっても異なりますが、目安として物件価格の15%程度となります。
6. 注目のプロジェクト・物件紹介
海と街を愉しむホテルコンドミニアム ―The Landmark Mermaid Beach―
引用:https://thelandmarkmermaidbeach.com.au/
今回ご紹介する「The Landmark」が位置するマーメイドビーチは、ゴールドコースト中心部に位置する人気のビーチサイドエリアです。大型商業施設「Pacific Fair」やライトレール駅にも近く、サーファーズパラダイスやブロードビーチへのアクセスも良好です。また、観光客で賑わうサーファーズパラダイスと比べると落ち着いた住環境が保たれており、美しいビーチと生活利便性を兼ね備えたエリアとして高い居住ニーズを集めています。
最終的に4棟で構成される大規模複合開発で、現在はタワー1(40階建)・タワー2(30階建)を販売中です。ビーチまで徒歩約10分、路面電車駅に隣接し、大型商業施設「パシフィックフェア」にも近い利便性の高い立地が魅力です。
本プロジェクトは住宅・商業施設・ホテル機能を兼ね備え、約1ヘクタールの共用施設にはラグーンプール、屋内プール、ジム、サウナ、ラウンジなどを完備。ホテルブランドレジデンスとして開発されており、充実したリゾートライフを楽しめます。
また、ホテル運営会社による宿泊管理が予定されており、利用しない期間は宿泊施設として運用しながら、オーナー様自身も事前予約により利用可能です。完成は2028年後半から2029年前半を予定しています。
物件概要
| 物件名 | The Landmark Mermaid Beach |
|---|---|
| 所在地 | Mermaid Beach, Gold Coast |
| 間取り | 2Bed+Study~3Bed+Study |
| 専有面積 | 約80㎡~112㎡ |
| 価格帯 | AUD154.5万~295万(約1億7,300万円~3億3,000万円) ※1AUD=112円(2026年9月7日時点)換算 |
| 共用施設 | ラグーンプール、屋内プール、ジム、サウナ、スチームルーム、ヨガスタジオ、ビジネスセンター、ラウンジ、ゴルフシミュレーター等 |
7. まとめ
人口増加や移民流入、2032年ブリスベンオリンピックに向けたインフラ整備などを背景に、ゴールドコーストは今後も安定した成長が期待されるエリアです。住宅需要の拡大や都市機能の向上が進む中、不動産市場においても注目を集めています。
一方で、ゴールドコーストの魅力は投資面だけではありません。美しいビーチと温暖な気候に恵まれながらも、観光地として過剰に商業化されておらず、日常生活とリゾートライフが自然に共存しています。ブリスベン経済圏に属する利便性を備えながら、海や自然を身近に感じられる環境は、世界的なリゾート地の中でも大きな魅力の一つといえるでしょう。
資産形成の観点はもちろんですが、「いつか住んでみたい」と思える環境そのものもゴールドコーストの価値です。成長都市の利便性とリゾート地としての心地よさを兼ね備えたゴールドコーストは、投資先であると同時に、人生を豊かにするもう一つの選択肢なのかもしれません。
スターツグループは30年以上にわたりオーストラリア不動産に携わってまいりました。現在は、長年お付き合いのある現地の業務提携会社と連携しながら、賃貸のお部屋探しから不動産の購入・管理・売却まで幅広くサポートしております。
ゴールドコーストでの長期滞在やセカンドハウスのご検討、不動産購入に関するご相談などがございましたら、お気軽にスターツグループまでお問い合わせください。
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