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International Column

Global Letter ロサンゼルス編


ロサンゼルス
~2028年オリンピック開催に向けたインフラ拡充とご相談事例~

目次

  • 1. はじめに
  • 2. 開催概要と都市の特徴
  • 3. Twenty-eight by ‘28 交通インフラの開発と主要プロジェクト
  • 4. 雇用・観光・不動産への影響
  • 5. 日系企業出店事例 ~ROKKATEI様~
  • 6. 物流の要としての需要 ~アメリカ最大の港~
  • 7. ご相談の流れ
  • 1.はじめに

    ロサンゼルスに拠点を置くSTARTS PACIFIC, INC.は1989年設立、スターツ21ヶ国33都市に展開する海外事業の中でも
    ハワイ、台湾に次ぐ、3番目に開設した拠点です。 アメリカで三番目に面積が大きい州であるカリフォルニア州に属する経済都市であり、 人口約380万人を有するロサンゼルス市はニューヨーク市に続いて全米2位の規模となります。
    海外における在留邦人数も約6万4,000人と一番多く、製造・サービス・卸/小売を中心に日系企業の進出も長期に渡り需要があり、日本から一番近いアメリカ本土の玄関口として数多くのご相談を頂いております。

    2. 開催概要と都市の特徴

    2028年7月14日~30日まで開催される第34回オリンピックは30年ぶりにアメリカで開催される夏季オリンピック。
    ロサンゼルスでは1932年、1984年に続く3度目のオリンピック開催となります。
    日系企業では、ホンダ の米国子会社アメリカン・ホンダモーターがオリンピック・パラリンピックの 大会組織委員会(LA28)とオフィシャルスポンサー契約を行い、公式自動車パートナーとしてLA28と 協力し世界中から集まる何千人もの選手や大会関係者、世界から集まる来賓者が競技会場間の移動に 使用する自動車だけでなく、電動スクーターやバイクなど多様なモビリティー製品を支援すると発表をしています。

    2028年の開催にあたっては新たな恒久的な会場建設は予定されず、南カリフォルニアの広大な景観と 既存施設を最大限に活用し、ロサンゼルス市内の他サンディエゴ、オレンジカウンティ、そして北はサン フランシスコ・ベイエリアなどの会場の使用が予定されています。

    二大会ぶりの復帰となる野球は「ドジャーススタジアム」での開催、オリンピック初採用となるスカッシ ュは「ユニバーサルスタジオ敷地内にあるコートハウススクエア(野外撮影所)」での開催、西海岸を 象徴する美しいビーチエリアで各種競技が開催され、ロサンゼルス主要エリアでの観戦に伴う約1,500 万人の観客と二次的、三次的に派生する経済効果は約180億ドルと試算されています。
    出典:ジェトロビジネス短信記事より https://www.jetro.go.jp/biznews/2025/05/0650594169419dd4.html
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    出典:Road tripshttps://www.roadtrips.com/summer-games/los-angeles-packages-2028/venues/

    3. Twenty-eight by ‘28 交通インフラの主要開発プロジェクト

    ロサンゼルスは “2028年大会開幕までに28の交通インフラプロジェクトを完了する”という指針を掲げており、 内19項目が鉄道・バス路線の延伸、駅の改修、新たな接続路線の整備など輸送力の向上を目的としています。
    これにより市内の公共交通網は大幅に改善され、特にオリンピック開催に向け観光客や市民の円滑な移動を支える重要な施策であり、 長期的には地域経済や都市機能の向上が期待されています。
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    左:Metro 2028 Games Mobility Concept Plan P.9より抜粋 / 右:2028 年までに完成予定の地下鉄プロジェクトの地図


    ■完了済みの主な交通ライン

    ・Aライン(旧ブルーライン)
    ロサンゼルスとロングビーチを結ぶ主要なライトレール路線で、2019年に「New Blue」改善プロジェクトが完了し、
    運行の信頼性と安全性が向上しました。

    ・Jライン(旧シルバーライン)
    ダウンタウンとトーランスを結ぶバス高速輸送システム(BRT)で、2020年に改善プログラムが完了し、
    所要時間の短縮と運行の効率化が実現しました。

    ・クレンショー/LAXライトレール線
    ロサンゼルス国際空港(LAX)と市内を結ぶライトレール路線で、2022年に開業し、
    空港アクセスの利便性が大幅に向上しました。

    ・リージョナルコネクター
    ダウンタウンLAの地下鉄ネットワークを拡張し、2023年に開業しました。
    これにより、複数のライン間の乗り換えがスムーズになり、利便性が向上しました。

    ・空港メトロコネクター駅
    2025年に開業予定で、LAXとメトロ鉄道ライン(Kライン、Cライン)を接続する重要なハブとなります。
    (出典)JETRO調査記事2025年3月7日 : (https://www.jetro.go.jp/biz/areareports/2025/335eb595e82b8c31.html)
    出典:LA Metro:https://avcjpa.org/wp-content/uploads/2024-06-06-AVCJPA-IV-A-Presentation-Metro-2028-Games-Mobility-Concept-Plan.pdf

    4. 雇用・観光・不動産への影響

    ジェトロの記事によるとオリンピックの開催に伴い、約9万人のフルタイム雇用により60億ドルの労働所得を創出するとともに、州や地方自治体に約7億ドルの税収をもたらすといった効果が期待されています。

    不動産市場はロサンゼルスが属するカリフォルニア州の中間価格推移をみると、リーマンショック時に 大きな下落があったものの、その後安定的に回復・上昇を続け、2020~2022年にかけては住宅ローン 金利の下落に伴い不動産価格は急激に上昇をしましたが、 直近では一転して金利の高止まりが続いた影響から不動産価格は一時的な下落・横ばい傾向にあります。
    アメリカのFRB=連邦準備制度理事会は9月に0.25%の利下げを実施し、年内に2度の再利下げを想定し ている為、長く鈍化傾向が続いた不動産市場は転機を迎える可能性があると想定されます。

     
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    出典:California Housing Market Update(2025年8月)より抜粋


    株式会社みずほフィナンシャルグループのレポートによると、過去7大会(除く韓国・中国・英国)平均では 開催地決定を契機に概ね成長ペースが上振れ、実質GDPは平均成長率が1.3倍となりました。
    世界中から何千人もの選手、スタッフ、観客客の流入に伴い、短期滞在用の宿泊施設の需要が急増するほか、 大会の準備・運営に関わる労働者のための長期滞在用住宅の需要増加にもつながると予想されます。
    また、長期的にはオリンピックの世界的な露出は開催都市への移住への関心の高まりにつながり、 住宅需要と不動産価格を押し上げる要因になるのではないでしょうか。

    5. 日系企業出店事例 ~ROKKATEI様~

    今年9月に北海 道帯広市の製菓メーカー「六花亭」が初の海外店舗を開業。
    ロサンゼルス郊外の商業施設への出店に際してStarts Pacific, Inc.で 店舗仲介サポートをいたしました。
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    <経緯>
    2023年より海外初出店のご計画にあたりご相談を頂き、帯広本社や国内店舗・工場を見学しながら 現地オペレーションをふまえた候補物件の選定を開始。 ランチョ クカモンガ市のVictoria Gardensというショッピングモール内に出店が決まり、
    販売のみならず食品加工・飲食スペースも有する店舗となりました。
    これまで国内店舗も北海道のみに限っていた六花亭様ですが、初の"道外出店"がアメリカ・ロサンゼルスとなっており、 外国人観光インバウンド需要の高い道内店舗での接客向上を狙いとして、社員の方が海外経験を積む拠点として位置づけられています。

    Starts Pacific, Inc.では、現地法人設立に伴う外部の弁護士・会計士のご紹介と共に日本人駐在員の方の
    住居手配もサポートさせていただきました。

    ROKKATEI
    7863 Kew Ave, Rancho Cucamonga, CA 91739
    https://rokkatei.us/

    6. 物流の要としての需要 ~アメリカ最大の港~


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    ロサンゼルス港とロングビーチ港は全米最大規模の貿易港としてアメリカ西海岸の物流を支えており、 両港を合わせた貨物取扱量は全米の約4割。アジア(特に中国、日本、韓国)との貿易の玄関口として ロサンゼルスから陸路を使って中南米までの一手にカバーしています。

    大型メガシップ(超大型コンテナ船)が安全に入港・離岸するためには、少なくとも水深15メートル以上が必要とされて
    おり、 天然の地形条件に恵まれた穏やかな波と十分な水深が確保された重要ターミナル港としての位置づけは変わらぬ需要を生み出します。 港からの物流同線となる幹線道路沿いのエリアではコンテナ開梱用の物流拠点としてのニーズも高く、 日系の物流企業様からの倉庫取得、賃貸のご相談が増加しております。

    <物件事例>
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    所在地:2715-2815 Columbia St Torrance, CA 90503
    規模/用途:46,097SF(≒4,240㎡)/倉庫
    価格:US$16,136,400(≒24億円) *1US$150円換算
    賃料相場:US829,000~(≒1.24億円)
    利回り予想:表面5.1%予想

    7. ご相談の流れ

    スターツでは国際部(東京オフィス)と海外拠点が連携を取りながら、 事業進出、及び海外投資、転居・移住のための住居手配のサポートが可能です。

    ~流れ~
    1. 国際部にてご希望条件のヒアリング
    2. 海外拠点を交えたエリア選定、及び留意点のご案内
    3. 現地ご視察
    4. 出店用地、投資・住居物件の取得、又は賃貸契約
    5. 管理会社として、その後のサポート(関連士業会社様のご紹介等)



    日本と異なる商慣習や、経済情勢、時差などによる遠隔管理のハードルの高さ等、海外事業や投資の
    ご検討にあたっては長期的な視点と綿密なリスク管理が欠かせません。
    信頼できる現地パートナーや弁護士、管理会社と連携し、法制度と税制を理解したうえで投資を進める
    ことが最も重要です。

    スターツは日系企業の駐在員様を主な顧客とし、日本人が求める住環境やサービスの質を熟知しています。
    また、海外での物件探しにおいて、言語の壁が大きな課題となる場合も多くあるため、スターツでは
    日本からの赴任者を現地に配置するとともに、日本語スピーカーの現地スタッフも多く採用しています。
    日本国内での経験を活かし、日本人に合った感覚で、現地でも高品質なサービスを心掛けてまいりますので
    是非、お気軽にお問い合わせください。

    連絡先

    ■スターツ現地拠点
    STARTS PACIFIC, INC. / 1989年設立
    所在地:3625 Del Amo Blvd, #335, Torrance, CA 90503
    TEL:+1-424-247-7174

    【現地物件情報多数掲載中!】
    HP : https://kaigai.starts.co.jp/la/

    ■国内オフィス
    スターツコーポレーション株式会社
    国際事業本部 国際部
    TEL:03-6202-0148
    HP:https://www.starts.co.jp/kaigai/

    本号担当者:米田 翔子

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