企業進出 / 投資 / 生活情報
International Column
Area category
サブリースとは?仕組み・リスク回避法・契約解除方法を徹底解説
Japan

サブリースとは、不動産会社が物件を一括で借り上げ、入居者に転貸する仕組みです。安定した収益を得られる一方で、家賃減額や契約解約といったリスクもあります。本記事では、その仕組みとリスク回避の方法を詳しく解説します。
目次
- Q1: サブリースとは?
- Q2: サブリースのデメリットやリスクはありますか?
- Q3: サブリース契約は解約できる?
- Q4: サブリース会社を選ぶ際の法的ポイントとは?
- Q5: サブリースに向いているオーナーとは?
- 日本と海外の賃貸・サブリースの主な違い
- まとめ
Q1: サブリースとは?
サブリースは、不動産会社がオーナーから物件を一括借り上げ、転貸する仕組みです。
サブリース(一括借り上げ)の仕組み
サブリース契約(一括借り上げ)では、オーナーと入居者が直接契約を結ぶことはありません。不動産会社(サブリース会社)がオーナーから物件を丸ごと借り上げ、それを入居者に「転貸(又貸し)」する仕組みです。
最大のメリットは、空室の有無にかかわらず、毎月一定額の賃料がオーナーに支払われる「保証賃料(家賃保証)」にあります。これにより、オーナーは空室リスクや家賃滞納リスクを回避し、遠方への投資であっても毎月安定した家賃収入を得ることができます。
また、入居者募集やクレーム対応、退去時の原状回復といった煩雑な管理業務の多くはサブリース会社が代行するため、手間がかからない点も魅力です。
ただし、この仕組みを検討する際には、以下のリスクについても正しく理解しておく必要があります。
- 家賃減額のリスク:周辺の相場下落や物件の経年劣化にともない、定期的な契約更新のタイミング(2〜3年ごとが多い[3.1])で保証賃料が減額される可能性があります。
- 契約解除のリスク:サブリース会社側から契約の中途解約を申し出られるケースや、逆にオーナー側から解約を希望する際に高額な違約金が発生するトラブルも少なくありません。
サブリース契約を結ぶ際は「ずっと同じ金額が保証されるわけではない」という現実を踏まえ、契約書の免責事項や改定条件を細部まで入念に確認することが大切です。
Q2: サブリースのデメリットやリスクはありますか?
保証賃料は、実際の家賃の80〜90%程度が相場[5.1]となっていることがデメリットです。また、定期的な賃料見直しや減額交渉のほか、サブリース会社が倒産したときのリスクがあります。
満室時より収益性が下がることもある
保証賃料は、実際の家賃収入の約80~90%が目安です。空室リスクを抑えられる一方、満室運用が見込める物件では、収益性が下がる場合があります。
また、サブリース契約には賃料見直し条項が含まれることが多く、築年数の経過や周辺相場の変動によって家賃が減額されることがあります。
そのほか、サブリース会社の経営は安定しているか、倒産のおそれはないかも重要です。契約時にこれらのリスクを理解し、必要であれば保証内容を再確認しましょう。
Q3: サブリース契約は解約できる?
オーナーがサブリース契約を解約するには、法的に「正当な事由」が必要であり、簡単には解約できません。
借地借家法による「借主保護」
サブリース契約を中途解約する際、オーナー側からの申し出には法的な高いハードルが存在します。日本の借地借家法においては、サブリース会社(転貸人)も「借主」として強く保護されます。
そのため、オーナーが契約解除を希望する場合には、法律上の「正当事由」が必要不可欠です。この正当事由として認められるには、客観的かつ非常に強い理由が求められます。
たとえば、建物の著しい老朽化によって倒壊の危険がある場合や、オーナー自身の生活が困窮しどうしても物件を売却・自己使用しなければならないといった、切実な状況でなければなりません。
「単に自分で管理したくなった」「ほかの不動産会社に乗り換えたい」「ローンの返済が少し厳しくなった」という程度の理由では正当事由とは見なされず、サブリース会社側に更新拒絶や解約を拒否されてしまうケースがほとんどです。
その一方で、契約書上の取り決めによって、借主であるサブリース会社側からは数か月前の通知さえすれば比較的容易に解約できるようになっていることが多く、ここに大きな非対称性が生じます。
Q4: サブリース会社を選ぶ際の法的ポイントとは?
「賃貸住宅の管理業務等の適正化に関する法律(以下、賃貸住宅管理業法)」では、サブリースに関する規定が2020年12月15日に施行され、オーナーの保護が強化されました。
賃貸住宅管理業法(2020年施行)による重要事項説明の義務化
賃貸住宅管理業法の施行により、サブリース会社による誇大広告や不当な勧誘が禁止され、契約前の「重要事項説明」が義務化されました。
これによって将来の家賃減額リスクなどを事前に開示する仕組みが整いましたが、トラブルを避けるためには、オーナー自身が契約前にその説明内容を厳しく見極めなければなりません。
口頭での甘い言葉を鵜呑みにせず、重要事項説明書に記載された家賃改定の条件や中途解約時のペナルティなど、不利になり得る条項まで徹底的に確認してください。業者がリスクを誠実に開示しているかの確認が、最大の防衛策となります。
-
出典:国土交通省「賃貸住宅管理業法 制度概要ハンドブック」
https://www.mlit.go.jp/tochi_fudousan_kensetsugyo/const/content/001404841.pdf
Q5: サブリースに向いているオーナーとは?
サブリースは、管理の手間を省き、収益の安定性を優先するオーナーに向いています。
サブリースが向いている人の特徴
サブリースは「物件管理の手間をなくしたい方」や「毎月の収益を安定させたい方」に最適な仕組みです。
たとえば、遠方に住んでいて頻繁に物件の様子を見に行けない方、本業や副業が忙しくて管理に時間を割けない方、あるいは高齢のオーナーに適しています。空室リスクを避け、毎月安定した収入を確保したいというニーズにしっかりと応えてもらえるでしょう。
日本と海外の賃貸・サブリースの主な違い
- 貸主優位の契約が一般的
海外では貸主の権利が強く、契約更新や条件変更が比較的自由に行われるケースがあります。 - 契約の柔軟性と変動性が高い
賃料や契約条件が市況に応じて大きく変動するため、日本よりも安定性に欠ける場合があります。 - 敷金精算に関する考え方の違い
敷金の返還ルールが日本と異なり、トラブルになるケースも少なくありません。
このように、海外では制度や商習慣の違いにより、サブリースにおけるリスクの性質自体が異なる点に注意が必要です。
こうした背景から、海外でのサブリース運用には、日本以上に現地の制度や商習慣への理解と適切なリスク管理が求められます。
スターツでは、海外の複数拠点において、主に駐在員向けの住宅を対象としたサブリースサービスを提供しています。各国の賃貸市場に精通した現地法人が管理を行うことで、契約や運用におけるリスクのコントロールを図っています。
言葉の壁によるストレスや法的なリスクを大幅に軽減し、海外赴任者や受け入れ企業のスムーズな住居確保を支援しています。
まとめ
サブリースは、煩雑な管理の手間を省き、空室リスクを抑えながら安定した賃料収入を期待できる仕組みです。特に、多忙な方や遠方にお住まいのオーナーにとって、有効な資産運用の手段といえます。
一方で、保証賃料の減額や契約条件の変更、解約時の制約など、日本においても特有のリスクが存在するため、仕組みを正しく理解したうえで活用することが重要です。
さらに海外に目を向けると、貸主優位の契約や商習慣の違い、敷金精算に関するルールの差異などにより、日本とは異なるリスク構造が存在します。こうした背景から、海外でのサブリース運用には、現地事情に精通した専門的なサポートが不可欠です。
お問い合わせはコチラ
スターツコーポレーションは、海外事業40年以上の実績と現地直接拠点のネットワークを活かし、日本の窓口から海外不動産の仲介・管理・リスク対応までを一貫してサポートしています。購入後・賃貸運用後の管理まで含めたワンストップ体制により、言語や商習慣の違いによる負担を軽減し、安心した資産運用を実現します。
ご自身の資産状況やライフスタイルに応じた最適な活用方法について、ぜひお気軽にご相談ください。