企業進出 / 投資 / 生活情報
International Column
Area category
海外赴任中の住宅ローンはどうなる?基本を解説
Japan

海外赴任時の住宅ローンは、家族全員での引っ越しか単身赴任かで対応が異なります。原則として、銀行への連絡が必須で、家族全員で転居する場合は住宅ローン控除が停止します。
目次
- Q1: 海外赴任中も住宅ローンの返済は続けなければいけないの?
- Q2: 住宅ローン控除は海外赴任中に受け続けられるの?
- Q3: 海外赴任前に必ずすべき手続きは?
- Q4: 帰国後に住宅ローン控除を再開するには何をすればいいの?
- まとめ
Q1: 海外赴任中も住宅ローンの返済は続けなければいけないの?
海外赴任中でも、住宅ローンの返済義務はなくなりません。まずは借入先の金融機関へ連絡しましょう。
海外赴任中の住宅ローン返済の基本
住宅ローンは、契約者本人が住むことを前提に組むローンです。海外赴任で一時的に住まなくなっても、返済義務はそのまま残ります。返済の停止や条件変更を自己判断で進めることは避けましょう。
赴任が決まったら、できるだけ早めに金融機関へ相談することが大切です。対応は金融機関ごとに異なります。とくに確認したいのは、次の点です。
- 返済方法
- 自宅の扱い
- 必要な手続きや書類
無断で空き家にしたり、第三者へ貸したりするのは危険です。契約違反と判断されれば、一括返済を求められる可能性があります。また、実務では自宅の扱いによって金融機関の判断が分かれることがあります。
- 一時的に賃貸へ出す
- 家族や親族が住み続ける
- 空き家にする
海外赴任が決まった段階で、どの使い方を想定しているかを整理し、契約書の内容も確認したうえで相談しましょう。単身赴任では、日本と海外の両方で生活費がかかりやすくなります。赴任前に資金計画を見直し、無理のない返済額を確認しておくことも大切です。
Q2: 住宅ローン控除は海外赴任中に受け続けられるの?
単身赴任で家族が日本の自宅に住み続ける場合は、住宅ローン控除を受けられる余地があります。家族全員で海外へ赴任する場合は、原則として控除が止まります。
海外赴任中の住宅ローン控除の扱い
住宅ローン控除は、自分または生計を一にする親族が住宅に住んでいるかどうかで扱いが変わります。家族が日本の自宅に住み続ける場合は、海外赴任中でも控除の対象になることがあります。一方、家族全員で海外へ移り、自宅に誰も住まなくなる場合は、住宅ローン控除は原則として停止します。ただし、帰国後に再入居し、要件を満たせば再適用を受けられる可能性があります。
控除の扱いを判断するうえで、特に確認したいのは次の2点です。
- 住宅を取得した時期
- 海外赴任中に誰が自宅に住むか
国税庁の「転勤と住宅借入金等特別控除」では、平成28年4月1日以後に住宅を取得した場合[3.1]、一定の要件を満たせば、海外赴任中でも控除の適用対象となる余地があります。
一方、平成28年3月31日以前に取得した場合[4.1]は、非居住者である期間については適用を受けられません。そのため、「単身赴任なら継続」「家族帯同なら一律で停止」と単純に判断するのではなく、取得時期や家族の居住状況まで確認することが大切です。
また、帰国後の再適用時期は、自宅をどう扱っていたかによって異なる場合があります。
- 空き家にしていた場合:再入居した年から再適用できる余地がある
- 賃貸に出していた場合:再入居の翌年からとなることがある
税務上の扱いは個別事情によって変わるため、税務署や税理士に事前確認しておくと安心です。
-
出典:国税庁「No.1234 転勤と住宅借入金等特別控除等」※2026年4月時点
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/1234.htm
Q3: 海外赴任前に必ずすべき手続きは?
主な手続きは、銀行への連絡、納税管理人の選任、住宅ローン控除の中断手続きの3つです。海外赴任の形によって必要な対応は変わるため、出国前に整理しておきましょう。
海外赴任前に必要な手続き
まずは、住宅ローンを借りている金融機関へ連絡しましょう。とくに確認したいのは、次の点です。
- 住所変更
- 返済方法
- 海外赴任中の自宅の扱い
自宅を空き家にするのか、家族が住み続けるのか、一時的に賃貸へ出すのかによって、金融機関の判断は変わります。無断で自宅の使い方を変えるのは避けましょう。第三者へ貸した場合は、契約違反と判断される可能性があり、内容によっては一括返済を求められるおそれもあります。
また、海外赴任で非居住者になる場合は、税務上の手続きも必要です。
- 納税管理人の届出
- 住宅ローン控除に関する届出の確認
住宅ローン控除を受けている人で、家族全員が海外へ赴任し、自宅に誰も住まなくなる場合は「転任の命令等により居住しないこととなる旨の届出書」の提出が必要です。帰国後に再適用を受ける可能性があるなら、出国前に忘れず対応しておきましょう。
Q4: 帰国後に住宅ローン控除を再開するには何をすればいいの?
帰国後に自宅へ再入居した年は、確定申告が必要です。あわせて、出国前に転任の命令等により居住しないこととなる旨の届出書を提出している必要があります。
帰国後に住宅ローン控除を再開する手続き
家族帯同で海外赴任し、日本の自宅に誰も住まなくなった場合、住宅ローン控除は原則として停止します。ただし、勤務先の転任命令など、やむを得ない事情による転居であれば、帰国後に再入居した際に、残りの控除期間について再適用を受けられる場合があります。
再適用を受けるには、出国前の手続きが重要です。自宅を居住用に供しなくなる日までに、届出書を税務署へ提出する必要があります。住宅ローン控除の証明書が交付されている場合は、未使用分の書類もあわせて提出します。
帰国後は自宅に再入居し、その年の確定申告で再開手続きを行います。再適用の初年度は年末調整では対応できないため、注意が必要です。届出が漏れていると再適用を受けられない可能性があるため、赴任前に準備しておきましょう。
なお、再適用の時期は、自宅を空き家にしていたか、賃貸に出していたかで異なる場合があります。
- 空き家にしていた場合:再入居した年から再適用できる余地がある
- 賃貸に出していた場合:再入居の翌年からとなることがある
扱いは個別事情によって異なるため、税務署や税理士に確認しておくと安心です。
まとめ
海外赴任が決まっても住宅ローンの返済義務はなくなりません。自宅を空き家にするか、家族が住み続けるか、賃貸に出すかによって扱いが変わるため、金融機関へ早めに確認することが重要です。無断で使い方を変えると契約違反と判断される可能性もあります。
住宅ローン控除は、取得時期や赴任中の居住状況によって扱いが異なります。家族が日本の自宅に住み続ける場合は控除が継続できるケースがありますが、全員で海外へ移る場合は原則停止します。帰国後の再適用時期も、空き家か賃貸かによって異なるため個別確認が必要です。
赴任前には、金融機関への連絡のほか、納税管理人の届出や税務署への手続きが必要になることがあります。帰国後の控除再適用には出国前の届出と再入居後の確定申告が前提となるため、手続きを後回しにしないことが大切です。
お問い合わせはコチラ
スターツコーポレーション株式会社は、40年以上にわたる海外事業の実績を活かし、海外・日本双方の不動産をワンストップでサポートしております。現地法人と日本側窓口の両方を備えているため、物件紹介にとどまらず、契約実務や管理まで一貫して対応できます。海外赴任時の住まい探しから国内不動産の相談まで、安心してまとめてお任せください。
不動産に関するご相談は、下記よりお気軽にお問い合わせください。