企業進出 / 投資 / 生活情報
International Column
Area category
スターツCAM㈱の概要と免震について
Japan

スターツCAM㈱の概要と免震について
今回のコラムでは、スターツグループ全93社の中で、建築・土地活用事業を行うスターツCAM㈱についてご説明させて頂きます。
社名のCAMは建設(Construction) と資産運用(Asset Management)の略称です。建設だけではなく、土地活用と資産承継のコンサルティングを得意としています。
事業の全体感としては個人、法人問わず、建築と土地活用を通してお客様の資産に関する課題を解決しています。
集合住宅、本社ビル、商業ビル、物流倉庫、高齢者福祉施設など、お客様のご要望とご所有地の特性に応じた最適なプランをご提案いたします。また、自社設計・自社施工の体制を整えており、地震の揺れを低減させる「免震技術」、建築情報を高度利用する「BIM-FM※」など、確かな技術力で、多種・多用途の建築物をご提供します。
ここからは免震技術について少しご説明します。
1995年に発生した阪神・淡路大震災は、我々の生活にとても大きな被害をもたらしました。
スターツはその甚大な被害を現地で目の当たりにし、免震建物の開発を開始しました。免震建物は、写真に代表されるような免震装置を地下(基礎と建物の間)に配置し、地震時の揺れやエネルギーが建物へ伝達するのを大きく軽減します。揺れのイメージは大きなゆりかごに乗っている様なゆっくりとしたもので、阪神・淡路大震災や東日本大震災に代表される大地震の際にも効果が実証されています。
お客様と話していると、耐震の概念は間違えて捉えられているケースが多いと感じています。耐震構造と聞くと、建物として強固な印象を受けます。しかし、実際には地震時の揺れに耐え、倒壊しない事を目的とした構造です。また新耐震基準という現在の指標は1981年に施行されたもので、基準を満たしている建物でも大きな被害が発生しています。阪神・淡路大震災では死亡原因の約6割が家具の転倒による圧死だったと言われています。耐震構造の場合地面と建物が杭でがっちりと固定されている為、当然地震の揺れがそのまま建物に伝わり、高層階になればなるほどその揺れは大きくなります。比べて免震構造の場合には室内の家具が転倒する事は稀で、建物利用者の命を守ります。
建物利用者の命を守る事も大きな免震の価値ですが、一方で建物オーナー様から見た時には建物自体を守る事も大きな価値になります。建物の地震時の被害を現すものとしてPMLという指標があります。これは地震発生後に建物に生じたダメージを補修するのにかかる費用が新築工事費の何パーセントかを現したものです。耐震構造の建物の場合、概ね10%前後のケースが多く、10億円の建物であれば1億円程度の補修費が掛かる事になります。また、その補修時には入居者様の一時退去が必要になる事も多く、収入を生まない期間損失が発生します。
建物利用者様の人命、不動産賃貸業の事業継続性という観点で免震の価値は非常に大きなものになっています。スターツCAM㈱では、特許工法を複数取得し初期コストを抑えられる技術を日々開発しています。その結果免震受注棟数は全国618棟で賃貸住宅の中では業界トップの数になっています。